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椿 もともとポーカーに一番最初に触れたのは、ドラクエ内のカジノでした。そのあとはゲームセンターのメダルゲームでやるくらい。本格的に勉強し始めたのは、流行る直前くらいですね。

 ポーカーは麻雀とゲーム性が似ているので、知り合いの麻雀プロも全員やっていて、よく誘われてやっていたんです。そんな時、セガサミーさんから「ポーカーの番組のMCを頼みたいから、今以上にポーカーに取り組んでほしい」と言われて、そこから真剣にやり始めました。ありがたい限りですよね。

©鈴木七絵/文藝春秋

セクシャルマイノリティは良い悪いでは語れない

ーー椿さんはテレビ番組での活躍を経て、ゲーム、麻雀、そしてポーカーとかつて目標としていた自分のセクシャリティ以外の部分で仕事を得られるようになりました。そうした中で、LGBTQへの考えに変化もありましたか。

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椿 取材でもそういうことを聞かれるんですが、私はLGBTQとしての生活をもうほぼしてないんです。もちろんニュースで見たり、周りにいたりはするんですけど、そうした偏見を経験したのがもう20年ぐらい前のことなんです。

 お話ししたように、今は仕事でもセクシャルマイノリティだって自覚する瞬間があまりないんです。だから発言するのが難しくて。別にLGBTQの仕事をしていないわけではなく、ちゃんと啓発イベントなどの仕事は受けています。

椿彩奈さん ©鈴木七絵/文藝春秋

 もちろん政府が同性婚を認めないのはナンセンスで、前時代的だなと思います。ただ性別って白黒じゃなく、グラデーションなので難しい。

 男でも女でもないノンバイナリーな人もいるし、男女どちらでも恋愛対象のパンセクシャル、逆に誰も恋愛対象でないアセクシャルの方もいるし、一緒くたに良い悪いでは語れない。

 個人的には普通に生活していて、話の流れで「あ、セクシャルマイノリティなんだ」って気づくくらいが、一番偏見がなくなるのかなって考えています。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。