タレント、モデルとして活躍し、現在は配信番組などでの司会業で活躍している椿彩奈さん。

 彼女は現在、麻雀プロとしても活動しているが、実は昨今の麻雀ブームの陰の立役者でもある。麻雀について、そしてLGBTQの話題にあえて大きな声を挙げない理由について明かした。(全3回の3回目/1回目から読む

椿彩奈さん ©鈴木七絵/文藝春秋

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「THEわれめDEポン」呼ばれなくなったのが悔しくて

ーーこれまでテレビ、そしてゲームに関する話を聞いてきましたが、椿さんは2021年に日本プロ麻雀協会のプロ試験に合格し、現在は麻雀プロとしても活動していますね。

椿彩奈さん(以下、椿) 麻雀はうちの祖父が好きで、お正月に集まった時に遊ぶ程度でやっていたんです。その後もゲームの麻雀で遊んでたんですが、ある時にブログで役満を上がったと報告したら、イメージが悪かったみたいで、事務所からゲームよりも麻雀をやっていると公言するなと注意されました。

 当時、女性芸能人で麻雀をやるといえば、フジテレビの「THEわれめDEポン」に出ている和田アキ子さん、小柳ルミ子さん、加賀まリこさんと大御所ばかりで、今みたいに若い女の子は全然いない。

 そんな中で私がブログで麻雀について書いたのもあって「THEわれめDEポン」からオファーが来たんです。「え、 私は遊びで打ってたんですけど、それで大丈夫ですか」と確認したら、「もうとにかく来てくれ。下手でもいい。初心者でもいいから」と言われて、出場したんです。

本人Instagramより

 でも遊びで打ってたくらいの初心者だったので、牌を切るのも遅かったし下手だったので、すごく麻雀ファンに叩かれちゃって。スタッフさんも「やっぱり、このくらいの子は呼んじゃダメだ」となって、そこから呼ばれなくなっちゃったんです。それが悔しくて、悔しくて。

 その頃、森山直太朗さんと直太朗さんの事務所の社長の御徒町凧さんが2ヶ月に1回のペースで麻雀の大会を開いていたんです。今「Mリーグ」で活躍するMリーガーの全員が参加していたような本当にガチの大会だったんですが、その大会にアンジャッシュの児嶋一哉さんの奥さんと仲が良かったことが縁で呼んでもらった。

 せっかくこんな良い環境があるんだから、真剣に麻雀へ取り組もうと思って、そこから真剣にやり出したんです。