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お気に入りのエピソードは?

──物語のアイデアはどのように探しているのですか? とくにお気に入りのエピソードがあれば、それも教えてください。

seko 日常で起こる楽しいことを参考に描いています。友達と遊ぶと遊び疲れたというより笑い疲れたということが多いので、ネタにできそうなことは、どんどんメモしておきます。

 最近のお気に入りは、2巻のEpisode1「夏祭りを楽しむマダムたち」です。夏祭りって大人になってから行ってもワクワクしますよね。その雰囲気が描けたかなと思っています。2巻のEpisode2「誕生日をお祝いするマダムたち」も気に入っています。これは私の体験と担当編集さんの体験の合わせ技ですが、楽しく描けました。

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©seko koseko/KADOKAWA

理想のマダムを真似してみる

──本作では、3人がルームシェアを始めた経緯が、徐々に明かされていきます。きれいごとでは済まされない、それぞれの人生の紆余曲折が垣間見えるエピソードですが、なぜマダムたちは老いと向き合いながらも前向きに生きていけるのでしょうか。

seko マダムたちは、小さな幸せを沢山見つける天才です。考え方を少し変えるだけで自分の周りの見方って多少なりとも変わると思います。

 あとは、チャレンジ精神と、ワクワクする心を忘れないことも大事だと思います。私の最近のワクワクは、観葉植物の成長が早い季節になったので3日に1回くらい新芽が出てないか確認することです。秋に友人たちと旅行に行くのでどんなことをするか考えるのもワクワクしています。

©seko koseko/KADOKAWA

──マダム同士のルームシェアは、3人が健康で経済的に自立しているからこそ成り立つライフスタイルだと思います。こんなふうに歳を重ねられたらと憧れる一方で、ままならぬ現実に目を向けるとため息が出る瞬間もあります。理想と現実のギャップにはどう向き合っていくのがよいのでしょうか。

seko 歳を重ねることに限らず、現実と理想のギャップに直面することは少なくありません。けれど、そんな中でこういう人になりたい、こういう生活をしたいと思うことは活力になりますし、それはとても素敵なことだと思います。

 あとは笑うこと、学ぶこと、挑戦することを忘れないことも大事だと思います。それぞれが自分の思う理想のマダムを真似してみるだけでも、きっと気持ちが前向きになると思います。ぜひ真似してみてください。