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黒田博樹さんから言われた「ここにいちゃダメだろ」 広島・大道温貴が腕を振り続ける理由

文春野球コラム ペナントレース2023

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黒田さんから言われた「ここにいちゃダメだろ」

 プロ生活は決して順風満帆ではなかったです。2年目はわずか3試合の登板に終わり、大野練習場や由宇球場の記憶の方が多いです。

 僕は2軍生活、いや、2.5軍にいました。そのとき常に一緒にいたのが畝さん(畝龍実コーチ)です。

「右足の使い方は良いから左足を気をつけろ」など、ほんとに細かいアドバイスを沢山もらいました。少しずつ直していったら全部良くなっていったと思います。今のフォームを作ってくれたのは、常に向き合ってくれて、1年間ずっとお世話になった畝さんです。感謝しています。

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 3年目の今年、春季キャンプは二軍スタートでした。ただ、そこで話すことができた球団アドバイザーの黒田博樹さんに「なんでお前2軍にいるんや、こんな良い球投げててここにいちゃダメだろ」って言われたんです。

 ここまでやってきたことは間違いじゃなかったんだ。絶対に1日でも早く1軍に戻ってやるぞって気持ちになりましたね。

©ゴッホ向井ブルー

僕はファンの皆さんに「ヘイッ!」を求めてます

 マウンドに上がるとき、自分の気持ちを昂らせるために、登場曲はB'zの『ultra soul』にしています。

 歌の中でサビ終わり「ウルトラソウル! ヘイッ!」って箇所があるんで、そこのヘイッを球場にいる皆さんに言ってほしかったんですが、僕がカープに入団したときはコロナ禍で声を出しての応援が禁止されていました。

 そして今シーズンやっと声出し応援が可能になり、マツダスタジアムでの登板のときに「どんな感じになるんだろう」って少し気にしてたら、初登板のときは控えめなヘイでした。

 僕はファンの皆さんに大きな「ヘイッ!」を求めています。ぜひよろしくお願いします(笑)。

 ちなみにマウンドに上がるときにルーティンがあって、ファーストからボールが戻ってきたあとに肩に手を当てて目を瞑っています。その時にポンポンポンって、肩肩肘って触るんです。大事な肩と肘に「今日も怪我なく頑張ってくれよ」って。

 実はこのとき、(西川)龍馬さんも一緒にやってくれてるんですよ。1年目のときに(鈴木)誠也さんと龍馬さんから「一緒にやるからオレらのほうに手をふれよ」って言われて。

 今はルーティン終わりで龍馬さんと目を合わせて手を挙げています。皆さん、ぜひ注目してみてください(笑)。

 それでは最後に、カープファンの皆さん、今シーズンも一緒に最後まで戦いましょう! あと全力の「ヘイッ!」をお願いします(笑)。

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