日本を代表する現役プロ野球選手による強制わいせつ致傷疑惑を、警視庁が捜査をしていることが判明した。渦中にいるのは、西武ライオンズの主砲・山川穂高選手(31)だ。知人女性であるA子さんを港区のホテルに誘い込み、わいせつな行為を強制し怪我を負わせたとして、A子さんが被害届を提出している。
これまでに報じた通り、両者の主張には食い違うところも多い。一体、2人の間に何があったのか。
被害者とされるA子さんが取材に応じなかったのは「“西武ライオンズ主砲”山川穂高選手(31)が“強制わいせつ致傷容疑”で事情聴取「被害女性は下半身から出血するけがも。処罰感情は強い」《WBC出場選手に何があったのか》」の通り。
一方の山川には、5月9日夜に自宅前で直撃した。声をかけた記者に対し、「詳しいことは弁護士に任せており今は話せない」としながらも、「絶対に無理やりではない」と強い言葉で、約20分間にわたり自らの主張を展開した――。
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その日、埼玉西武ライオンズは本拠地ベルーナドーム(埼玉県所沢市)で千葉ロッテとのナイターゲームを戦った。けがから復帰間もない山川が打席に立つたびにファンは3度の本塁打王に輝いた主砲の一発に期待し大きな声援を送ったが、この日山川のバットから快音が聞かれることはなく、西武も敗れた。
試合終了から2時間近く経過した夜遅く、東京都内の山川の自宅前で記者が待っていると、高級車から山川が姿を現した。「NO SMOKING」と書かれた黒のロンTに、首には複数のアクセサリーを付け、ガタイの良さも相まっていかにも本塁打王といった風格だ。
「『文春オンライン』です。A子さんはご存知ですね?」と声をかけると、山川は驚いた表情で、「はい」と返事をし立ち止まった。
警察から聴取を受けたのは「事実」
――警察から聴取を受けていると聞いています。そのことについてお話をうかがいたい。警察からの聴取を受けたのは事実ですか。
山川 事実です。
マンションの入り口だったせいか、「場所を変えてもいいですか」と山川は記者を人目に付きにくい場所へと誘った。
――事件の日、お二人で焼き肉を食べ、現場となったホテルにいった経緯を教えてください。
山川 まず事件というか、そういうふうになっているのは認めますが、詳しい経緯っていうのは僕いま2人弁護士つけていますんで、その方(A子さん)の弁護士と話をしているので僕の方から言えることは今のところないんです。お互いの弁護士が話をしていますので、そこからちゃんとした話になるんで、今のところは。
――被害届が提出されているということは、A子さんは山川選手から無理矢理わいせつな行為をされ、けがをさせられたと主張しているということです。山川さんの認識はいかがですか。
山川 僕は完全に違うと思っていて自信をもって言えますが、ここは書いて欲しいというか、そこは否定していますし。
――否定の部分と言うのは。
山川 無理矢理したっていうのは確実に否定しています。ただ詳しい内容については言いたいこともいっぱいあるんですけど、弁護士が話している最中なので、今のところどうこう言うつもりはない。
まだ起訴になるか、不起訴になるかの話の最中です。僕としてはもちろん不起訴になる事案であろうと思っている。ただ、相手が納得していない部分もあり、相手が弁護士をたてているので僕もちゃんと弁護士をたてて。球団にもそれは説明していますし。
――ホテルに行くのも自然な仲?