昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2018/03/06

「プロポーズしようとしてたのに、何でこのタイミングなんだよ」

──疑いとはいえ、「がん」という言葉を聞いて、どんなお気持ちでしたか。

川島 電話切った瞬間に、スパンって電気が落ちたようでした。真っ暗っていうか。「これからプロポーズしようとしてたのに、何でこのタイミングなんだよ」というのと、「何でこの若さで」というのが、頭の中でぐるぐる回りました。実際には、彼女がお風呂からあがってくるまでの30分くらいだったと思うんですけど、何時間にも感じました。

──「がん」という言葉はインパクトが大きいので、身近にがんサバイバーなどがいないと、悪い妄想ばかりが膨らむのでは。

川島 うちの両親や親戚に、がん経験者っていないんですよ。だから「がん」と聞いたらすぐ「死」という言葉が頭に浮かんで、気がついたらスマホで「腎臓がん」を調べまくってました。今、ネットの情報ってすごいじゃないですか。「腎臓がん」の検索ワードだけで、初期でも何パーセントの可能性で死亡する、みたいな死亡率のこととか余計な情報がば〜っと出てくるんですよ……。あれ、よくないですね。

 

──奥様にはいつ話されたんですか。

川島 その時は、まだ「奥様」じゃないんですけど(笑)。がんの疑いと言われて、これって彼女に話していいのか、それとも話さない方がいいのか、とまず悩みました。「がん=死」が頭から離れないので、結婚しても彼女も子どもも幸せにできないんじゃないか、だったら結婚を止めた方がいいんじゃないか、とかモンモンと考えていたんですけど、お風呂から戻ってきた彼女に「様子が変だけど、どうしたの?」とあっさりばれちゃって。隠しきれずにそのまま話しました。