〈こー見えて実は難病で肺は悪く必死〉

〈人は逃げ出す事はできない 限界であってももう無理でも 受け入れ受け止め前を向いてくるしくても頑張ってても まだ頑張るしかないと私は思ってるの〉

 出会い系サイトの日記に闘病生活の様子をこう綴る女が、交際相手の不審死により警視庁に逮捕されたのは、今年2月のことだった。

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川崎さくら容疑者(Facebookより)

殺意を否認し、薬の“過剰誤投与”だと主張

 昨年11月に交際相手だった安藤勝弘さん(50)に麻薬成分入りのテープを貼るなどして死亡させたとして、川崎さくら被告(47)が傷害致死罪で起訴された事件。これまでの捜査で、安藤さんの死因は致死量を超える麻薬成分を摂取したことによる薬物中毒死であることが判明した。テープや、安藤さんの遺体から検出された筋肉を弛緩させる錠剤は、川崎被告が持病のために処方された薬であることも分かっている。

川崎被告の出会い系サイトの日記。冒頭の「肺が悪くて必死」の部分

 社会部記者が語る。

「川崎被告は逮捕された直後から、『テープを貼り、薬を飲ませたが、死ぬとは思わなかった』と殺意を否認し、薬の“過剰誤投与”だと主張しています。ただ、自らも日常的に服用しており、川崎被告は薬への知識は十分にあったはずです」

安藤さんと事件直前まで金銭トラブルを抱えていた

「殺してしまった」と川崎被告が交際相手に送ったメールでの発言

 取材班は、安藤さんとは別の交際相手と川崎被告の間で事件後に交わされたメールのやり取りを関係者から新たに入手した。その内容は、事件当日に「別れを電話で伝えすぐ彼がやってきて その日に殺してしまった 全部わたしが悪いんだ」と川崎被告が強い言葉で振り返る場面がある。

 そのほかのメールには、川崎被告がかつて自殺未遂をした際、安藤さんが自宅に助けに駆けつけてくれなかったことや、事件直前に川崎被告が安藤さんからお金を何度かせびられたことへの恨み節も残されていた。実際に2人は事件直前まで金銭トラブルを抱えていたようだ。捜査関係者はこう明かす。