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パワハラが認定されたことを「重く受け止め」

 連合本部に見解を求めると、以下のように回答した。

「あらゆるハラスメントの根絶は労働運動が取り組むべき課題の一つである中、今回の事案が認定されたことについては重く受け止めております。

『連合行動指針』の中において、私たちは連合運動に携わる者として、人権の尊重や差別を行わない・許さない旨を掲げております。連合運動は組合員や社会からの信頼があって進むものであり、とりわけリーダーは常に自らを律していかなければならず、コンプライアンス遵守のみならず行動規範を互いに再確認し、襟を正していかなければならないと考えております。

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 本件は、田中氏が自治労山梨県本部在任中に発生した事案であり、その後に連合山梨の役員推せんの正規の手続きを経て選出されていますので、当該構成組織と連合山梨とが連携して解決すべき問題と認識しております。しかしながら、地方連合会の組織運営上の課題について、連合総体の問題として連合本部も共有し、ともに考えていく必要があるとの認識から、連合山梨に対しては、自らの規約・規程にもとづき適切に対応するよう、既に伝えているところです。

 なお、地方連合会は連合本部の下部団体の位置づけではなく、それぞれ独自の規約にもとづき運営されています。そのため人事についても、組織機構上、連合本部は直接関与することができないことについてはご理解願います」

連合山梨のHP

 労働者の権利向上を掲げ、雇用環境の改善などを訴えてきた連合。その幹部によるパワハラが司法の場で認定されたことを受け、どのような対応を取るのか、注目される。

 5月17日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および5月18日(木)発売の「週刊文春」では、A子さんの証言や、甲府労働基準監督署が認定した田中氏のセクハラ行為、田中氏との60分にわたる一問一答などについても報じている。

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