そして、その後は月に一度「チン検」が実施され、「チン玉」の数が増えていれば「自傷行為」の動かぬ証拠となって懲罰に落とされることになる。それでも「チン玉入れ」は後を絶たず、イチモツがまるでブドウやトウモロコシのようになっていて、(重すぎて勃たんのとちゃうか)と余計な心配をしたこともある。
ちなみに「チン玉」を入れる方法はいたってシンプルで、サオの皮をつまんで引っ張っておいて、箸などで皮膚に穴を開け、そこに丸くした歯ブラシの柄を押し込む。
これだけのことだが、もちろん痛い。場合によっては炎症を起こすこともある。痛みに耐えかねて治療を申し出る、「自傷行為」で懲罰を食らうという間の抜けたことになるのだ。
筆者が「チン玉」を取った理由
私は若いころ竹中組の事務所で「チン玉」を入れた。若い衆が集まって雑談しているときに「チン玉」の話になり、痛いとか、痛くないとかなんだかんだ話していたのだが、どういう話の成り行きだったか忘れたが、「突破」(向こう意気が強く、ムチャをやらかすこと)だった私は、「ほな、わし、ここで入れたるわ」とカッコをつけ、真珠のネクタイピンを外して、「これ、入れてくれや」と組員に頼んだ。
刑務所でそうするように、陰茎に傷をつけ、組員が力を入れて真珠を押し込むのだが、やくざの見栄で大粒の真珠だったため、なかなか入らない。その部屋に竹中正久親分が入ってきて、「悟、毛ジラミでも取ってもらいよるんかい」と言って笑ったものだ。
化膿止めの軟膏をたっぷり塗ったおかげもあって炎症は起こさなかったが、エロ本と違って女が痛がるのにはまいった。これでは使いものにならない。あんまり痛がるので真珠を取ることにした。チンポコを勃起させておいて、剃刀で真珠を入れた表皮をシュッと切ったら、真珠がピョンと飛び出して、床の上をコロコロ転がった。入れるときにはあれほど痛かったのに、出すときはなんでもなかった。
若いときにそんな経験があるだけに、刑務所で懲罰覚悟で「チン玉」を入れる連中を見ると腹のなかで苦笑いしたものである。
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