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阪神ファンとして、“今の藤浪晋太郎”とどう向き合えばいいのだろうか

文春野球コラム ペナントレース2023

2023/06/22

 海の向こうでもがき苦しむあの人に、私たちはどんな声を届けたらいいのだろうか。

「Call me Fuji」 「Like Mt.Fuji」

 笑顔で流暢な英語を披露し、思い切ったプレーをしたいと記者会見で自己紹介をしてからどのくらいの月日が経っただろうか。

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【メジャーリーガー 藤浪晋太郎】

 その響きに心が躍り、プロ1年目からずっと応援をし続けている者として、念願の夢を叶えた彼がとても誇らしかった(もちろん、寂しさもあったけど……)。

 そんな彼は今、どんな想いを抱えながらマウンドに立っているのだろうか。

 素人の私には到底想像がつかない。

藤浪晋太郎 ©時事通信社

ネットニュースは、わざわざ2ケタの防御率を教えてくれる

 日本時間の6月19日時点で3勝6敗2ホールド、防御率10.65――。

 お世辞にも、“順風満帆”とは言えない数字が並んでいる。

 成績だけではない。投球内容も、思わず目を覆ってしまいたくなるようなシーンばかりなのも事実だ。

 彼が投げるたびに、その投球内容がネットニュースに流れてくる。記事のタイトルは毎回「防御率●●」と、頼んでもいないのに2ケタの防御率をわざわざ教えてくれる。

 他の選手と違い、なぜか活躍したときより打たれたときのほうが大きく扱われている気もする。

 SNS上には色々な言葉が飛び交い、中には彼を傷付けるものや根拠の無い憶測でしかないようなものもあったり様々だ。

 私は阪神ファンで藤浪晋太郎を昔から応援しているけれども、こうしてこんな記事を書いているのは「ずっと信じてる」や「まだ大丈夫!」なんて綺麗な言葉だけを並べたいからではない。

 160キロを超える剛速球を持つだけに、もしも相手に死球を与えてしまい当たりどころが悪ければ、その選手の選手生命をも奪いかねないし、大怪我に繋がってしまう事だってある。

 相手チームの選手や家族、ファンからしたら堪らないというのは事実だ。

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