「ゼルダの伝説」シリーズの最新作「ティアーズ オブ ザ キングダム」が発売された5月12日、世間ではゲームをプレイするために仕事を休む“ゼルダ休暇”という言葉が生まれ、ネット上でトレンド入りした。そして、3日間であっという間に世界販売本数が1000万本を突破。前作から約6年ぶりとなる続編タイトルの発売に多くのファンが期待を寄せていたことがうかがえる。
そんななか、待望の新作を我先に手に入れようとAmazonの配送業者に潜り込み、“内引き”を犯したうえに、自ら“ゼルダ休暇”を取得する不届き者が出たという――。
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肝心の発売日が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなる
「“内引き”とは、お客さんに届けるはずの商品を配達前に従業員が盗んでしまう事です。特に今回のような注目度の高い商品や、高額で取引されるモノを狙って“転売”目的で犯行に及ぶ人がいるのです。ありえませんよね……」
そう語るのは、自身もAmazonの下請けとして配達員をするAさんだ。Amazonの2次、3次下請け業者には、短期で働きにくるアルバイトが多くを占めているといい、こういった責任を問われにくい状況下にある配達員が“内引き”を犯すのだという。
「今回、“内引き”したのは21歳と24歳のアルバイト配達員でした。彼らは発売日の1カ月ほど前に面接を受け、採用されています。私の担当地域は注文数が多かったため、彼らが応援に入ることになっていました。ですが、肝心の“ゼルダ発売日”が近づくと出勤しなくなり、連絡が取れなくなってしまったんです」(同前)
Aさんから相談を受けた現場責任者が21歳配達員の実家に電話したところ、対応した母親からは驚きの返事が返ってきたという。Aさんが続ける。