さらに、銃と銃弾は分けて保管することや、3年ごとの更新など厳格なルールが定められている。直近の更新があった今年2月の県警による検査時も、青木容疑者の健康や精神状態に問題はなかったという。
青木容疑者が猟銃を購入した鉄砲店の店主は、事件に驚きつつこう漏らした。
「4丁は多いよね」
「ウチで買ったのはもう6、7年前のことだと思いますよ。来店したのは、記憶の限り1回だけ。(青木容疑者は)特に印象に残ってません。それでも、4丁というのは普通の方よりも多いですよね」
長野県の北信地域に約170人の会員がいる「北信猟友会」によると、青木容疑者は2022年11月15日から同会の会員だった。北信猟友会には、下部組織として市町村の猟友会にも所属するケースが多いものの、青木容疑者は「中野市猟友会」には入っていなかったという。北信猟友会関係者はこう話す。
「北信猟友会の年会費6000円を支払い、氏名や住所などを所定の用紙に記入すれば1年間、会員になることができます。青木容疑者は2022年に入会する前にも会員だった記録があり、数年経って再入会したことになりますが、その経緯は定かではありません。
猟友会が主催する射撃大会などのイベントにはお見えになったことはなかったですし、地元の猟友会が行う有害鳥獣の駆除にも携わっていなかったと思います」
猟友会に所属しても、会合などには姿を見せず
猟友会に所属していたものの、具体的な活動は特にしておらず、仲間との付き合いもなかったとみられる。なぜ猟銃を保有していたのか、真意は謎に包まれたままだ。
事件の発生から2日経ったいまも、現場では検証作業が行われ、山間の静かな集落の日常は戻っていない。中学時代、「命」が大事だと説いた少年は、いま手前勝手な理由で4人の「命」を奪った。一体何が青木容疑者を凶行に駆り立てたのか。警察は詳しい動機や状況を調べている。
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