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無人駅を改装“住める駅舎”が山口県に誕生! 列車も間近で見られ利用料は週7000円…「お試し宿泊施設」にした狙いを萩市に聞いた

source : 提携メディア

genre : ライフ,

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仮眠室を改修した和室

――♯さんちゃんちの魅力や特徴を教えて

駅舎の思い出を残しているのが特徴です。例えば、玄関には落雷の高い電圧から信号、通信機器を守ってきた「保安器」がありますし、琉球畳のおしゃれな寝室(和室)は、駅員が仮眠室として使っていた部屋を改修したものです。「萩焼」(萩市名産の陶器)を食器として使うこともできます。

美しい海岸線と山々に囲まれた場所

――♯さんちゃんちの周囲はどんなロケーション?

三見地区は萩市の西端に位置し、美しい海岸線と山々に囲まれている場所です。目の前をトワイライトエクスプレス「瑞風」や、観光列車「○○(まるまる)のはなし」などの列車が通り、田舎暮らしの実情を知ることができる施設となっています。

♯さんちゃんちの周辺の風景

――宿泊施設とするにあたり、重視したところは?

近年では、テレワークなどで地方にいながら首都圏等の企業に勤務することが可能となりました。本施設では光回線を導入し、移住希望者のお試し勤務の拠点としても利用できるように整備しました。


――利用料金は格安に思うが、これはどうして?

料金は♯梅ちゃんちと同額になっています。長期間(1週間から4週間)の滞在が可能になり、萩のゆったりとした時間の流れや空気感を体験していただくことができると思います。移住希望者には、滞在期間中に市内を案内(空き家紹介、子育て施設、病院、スーパーなど)しています。

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生活に必要な設備も整っている

――利用者からはどんな反応が寄せられている?

「きれいで、とても住み心地が良かった」「朝、鳥の鳴き声を聴くことができ、癒された」「心にゆとりができ、地元の方とも楽しく話せた」などの反応が聞かれています。

観光目的での滞在はできない

――♯さんちゃんちを利用する上での注意点は?

萩市への移住、市内でサテライトオフィスの開設を検討している人向けの場所なので、観光目的や滞在期間が1週間未満の方は利用不可としています。注意点としては、リビングの壁にモニターがありますが、テレビの受信機能はありません。寝具は持参いただくか、レンタル寝具を利用していただきます。


――今後の予定や目標はある?

「さんちゃん通信」として、note(文章などを投稿できるプラットフォーム)でリアルな暮らしの情報を発信していますが、今後は三見駅を拠点に、JRやバスなどの公共交通機関で萩を周遊する体感コースの紹介を検討しています。



萩市の担当者によると、JR三見駅のそばにはバス停もあるため、駅やバスを利用する地域住民との交流の場にもなってほしいという。宿泊や予約受付の方法は、萩市のウェブサイトに公開されているので、興味がある人は確認してみてほしい。

(画像提供:萩市)

無人駅を改装“住める駅舎”が山口県に誕生! 列車も間近で見られ利用料は週7000円…「お試し宿泊施設」にした狙いを萩市に聞いた

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