元夫の父親名義でクレジットカードを作り、約50万円をキャッシング
当時、派遣社員として工場などで働いていた浅沼容疑者だが、引っ越しをする金銭的な余裕もなかった。不憫に思ったAさんや彼の実家は、数カ月間、浅沼容疑者との同居生活を続けたという。ところが、厚意の離婚後同居が続くさなかで、浅沼容疑者は“恩を仇で返す”行動に走る。Aさんが、実家で起きた“不可解な現象”について語る。
「ある日、実家に覚えのない請求書が届いたんです。今ってネットでクレジットカードを作れるじゃないですか。どうやらかんなは、うちの親父の個人情報を使って、親父名義のクレジットカードを作り、50万円くらいキャッシングしていたことが分かったんです」
Aさんや実家の被害はこれだけに収まらない。
「親父の500円玉貯金も被害にあいました。クローゼットの中に隠していた貯金箱に手をだしたんです。親父は500円玉を入れるたびにメモをとっていたので、正確な貯金額を把握していたんですが、ある日チェックしたら額がズレていることが判明して騒ぎになりました。ほかにも、親父のロレックスが箱だけを残して消えたという事件もありました」
盗んだ金の返金とロレックスの弁済を“家族会議”で約束したが…
金品が忽然と消えた。まさかと思い浅沼容疑者を問いただしたが、本人は「違う」と答えたという。Aさん家族は空き巣の可能性もあると考え、警察に連絡した。
「警察の調べに対し、かんなは以前勤めていたキャバクラの客に脅されてやったという趣旨の話をしたそうです。彼女の盗癖が分かっても、しばらくは仕方なく同居を続けていました。やっぱり子供がいましたから。でもかんなは心を入れ替えることはありませんでした。僕のグッチの肩掛けバッグがなくなった時です。問い詰めたら『盗っちゃった』と白状しました」(Aさん)
不倫の末の離婚、そして度重なる窃盗行為にしびれを切らし、別居することに決めたAさん。開かれた“家族会議”では、浅沼容疑者は盗んだ金の返金やロレックスの弁済に応じ、毎月決まった額を返すことを約束したという。