かつてフジテレビで絶大な人気を誇っていたアナウンサーの中野美奈子が、香川県の名門企業・四電工の社外取締役に就任する。6月29日の同社の株主総会で正式に承認される見通しだが、就任内定が報じられると、SNSには就任を祝う声とともに、「なぜ?」と元キー局のアナウンサーが地方企業の役員になることに驚く声も上がった。

中野美奈子(所属事務所HPより)

「四電工は四国電力グループの電気設備工事などを行う企業です。本社を高松市に構え、従業員2千人を抱える東証プライム上場の大企業です。そういうクラシックな会社が社外取締役として中野さんを迎えるというのは驚きでした。彼女は岸田首相が議長を務める『こども未来戦略会議』のメンバーにも名を連ねていて、公的な活動が増えたことから将来の政界進出を考えているのでは、と囁かれています」(地元紙記者)

“ナカミー”と呼ばれ絶大な人気 記者に追われ“四股愛”が囁かれ

 中野美奈子は香川県丸亀市出身のフリーアナウンサー。才媛の誉れ高い彼女は慶応大学を卒業後、2002年にフジテレビに入社。僅か半年後にはフジの看板番組「めざましテレビ」の情報キャスターに大抜擢される。

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2012年フジテレビ独立後、先輩の高島彩アナと初の共演

「時代は空前の女子アナブーム。民放各局はルックスの良いアナウンサーを積極的に採用していましたが、各大学のミスコン優勝者を採用していたフジテレビはその筆頭でした。当時の役員が『とにかくミニスカートの合う子を取る』と言っていたほど見た目重視でした。その代表格がミス慶応の中野アナ。“ナカミー”の愛称で視聴者から絶大な人気を誇っていました」(テレビ誌ライター)

 一期上には“アヤパン”の愛称で知られる伝説の女子アナ高島彩がいた。2人はフジテレビを、いや女子アナ全体を象徴する存在だったことは言うまでもない。

左から高島彩、明石家さんま、中野美奈子。2008年の「27時間テレビ」発表記者会見で ©時事通信

 入社直後のインタビューでは「美人ルーキー」と紹介され、惜しげもなく可愛らしい笑顔を振りまいていた。「女子アナ」と芸能人がイコールだった時代だが、ちやほやされて良いことづくめ……では決してなかった。

「キー局の人気女子アナは芸能人のように週刊誌やスポーツ紙の記者に追われていました。中野さんもその例外ではなく、2004年には俳優の伊藤英明さんとの交際が『フライデー』によって報じられます。慌てた各紙が後追い取材をすると、さらに3人の恋人が浮かんでくる、という“四股愛”が囁かれたりもしました」(前出・テレビ誌ライター)