バーベキュー大会で4名の学生がやけどを負い、そのうち1人が死亡するという悲惨な事故を起こした福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校、通称「ハリビ」。
死亡事故を起こしてしまったことを受け、事故から3週間以上が経った6月17日「ハリビ」は保護者に向けた説明会を実施した。だが、満を持して開いたはずのこの説明会は、学校側の予想を超えて大いに荒れることになった――。
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理事長独裁で「ハリビ」の内外は大荒れ
「『ハリビ』はわざわざ県外から通ってくる生徒も多い人気の専門学校です。だから現地に足を運べない保護者のために、当初はオンラインでの中継も予定されていました」
と語るのは、地元のテレビ記者。
「マスコミに情報が洩れるのも織り込み済みで、保護者への説明を優先するつもりだったようですが、状況が変わったのが会合の前日16日。突如としてオンラインでの中継を取りやめると学校から通知がありました。決断の根拠はわかりませんが、我々が接触していた遠隔で参加するつもりだった保護者は、突然の中止の知らせに『身勝手すぎる』と怒っています」(同前)
開催前から保護者の不興を買った「ハリビ」だが、内部はもっとひどい有様だという。内部事情を知るAさんが漏らす。
「事故があって以降、生徒のケア、マスコミ対策、警察や県への協力など、現場の職員はさまざまな対応に追われ疲弊しきっています。ご存知のように『ハリビ』は理事長夫妻による独裁体制ですから、思い付きや心変わりでやることがコロコロ変わるのは日常茶飯事とはいえ、この1カ月の職員の心労は相当なものです」
「誰が情報を流してる?」渦巻く疑心暗鬼
幹部に振り回される現場職員の中には、休みを取る者、病院にかかる者まで現れている。
「校内の雰囲気は最悪なんですが、それを知ってか知らずか、学園長は『明日が山場で、そこを乗り越えたら日常生活に戻れるから一致団結して頑張りましょう』と必死になって職員を鼓舞していました」(同前)
ついてこられない職員や説明相手の保護者をシャットアウトした“保護者説明会”が強行されたのは17日13時。「ハリビ」を代表して保護者らの前に現れたのは理事長、副理事長、学園長、校長、弁護士の計5名だった。説明会に参加した関係者が語る。