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スシロー“ペロペロ少年”自宅で反省の日々…6700万円の損害賠償、両親が負うべき責任は?

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突き付けられた莫大な損害額…両親が負うべき責任は

「今年3月、スシロー側は大阪地裁に民事提訴。約6700万円の内訳は、対応にかかった費用や、客が激減したことによる営業上の損失など。損害は9300万円程度まで膨らむ見込みだといい、請求を増額する予定もあるようです」(司法担当記者)

 Aくん側は、迷惑行為は認めつつも、請求棄却を求めて争う姿勢。現在も自宅で反省の日々を送っているAくんは、騒動後に高校を自主退学したという。

「お父さんは建築関係の仕事をしていて、お母さんは専業主婦。Aくんは4人きょうだいの長男で、本当は素直で大人しい子です。最近は外でアルバイトを始めたようです」(地域の住民)

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 とはいえ突き付けられた賠償額は莫大だ。両親が負うべき責任はあるのか。長谷川裕雅弁護士が解説する。

「子の不始末に対して、民事裁判で親の監督責任が問われるのは12、3歳くらいまでが一般的。今回は高校生ですので、両親は被告から外したのでしょう。もし賠償が認められた際、誰の財布から出すかは問われませんので、親が肩代わりしたとしても、形式的には原告が被告の少年から賠償金を得ることになります」

 裏を返せば、親は関係ないと開き直ることもできるが、前出の住民はこう語る。

「ご両親は憔悴し、強く責任を感じていました。真っ当な方たちですから、気の毒ですが、一緒に賠償していくんだと思います」

 また、スシロー側は両親に通告した通り、1月31日、警察に被害届を提出した。社会部記者が語る。

「岐阜県警が偽計業務妨害容疑で捜査を始めた。ただ、少年と両親がスシロー側に謝罪していることから、逮捕はしない方針です」

スシロー親会社社長の水留氏

社長は「これ以上、追い込むことのないようなかたちにしたい」

 一方で、FLC社長の水留浩一氏は、5月15日に公開された堀江貴文氏のネット番組に登場。この騒動についても言及した。

「警察と相談しながらこれ以上、追い込むことのないようなかたちにしたい」

「彼は彼で被害者だと思っていて。ちょっと正月に悪ふざけをしてしまったのが、今これくらい(の騒動)になってしまって」

 動画の公開時点で、巨額訴訟は提起済み。水留社長の発言は矛盾しているようにも映るが、FLC広報はあらためてこう回答した。

「刑事、民事の両面で厳正に対処していく方針に変わりはありません」

 出直しを図るAくんと両親に、茨の道は続く。

スシロー“ペロペロ少年”自宅で反省の日々…6700万円の損害賠償、両親が負うべき責任は?

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