覚醒剤取締法違反で起訴された酒井は、同年11月に懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を受けた。裁判では「芸能界を引退して介護の仕事をやりたい」と述べ、実際に翌年には通信制の大学へ入学している。一方で「芸能界への復帰も早くから画策されていた」という。
「介護の勉強は早々に諦めたようでした。2010年12月には告白本『贖罪』を出版し、その半年後には夫と離婚。2012年11月に執行猶予期間が終了するとその翌日に復帰会見を行いましたが、その前から同年末の舞台での主演が決まっている周到ぶりでしたよ」(同前)
しかし、その主演舞台の公演中に実弟が恐喝と覚醒剤使用で逮捕され、活動は早くも下火に。さらに2014年に撮影され、2015年に公開予定だった主演映画『空蝉の森』の製作会社が公開直前に倒産。度重なる不幸に見舞われ、復帰計画は順調とはいかなかった。
「酒井さんは14年間も捕まっていません」
一方で近年、酒井の動きは活発になってきている。
「2020年にかつての写真集が次々に電子書籍化されると、『空蝉の森』もコロナ禍での再延期など続発したトラブルを乗り越え2021年2月にようやく公開された。特に今年はデビュー35周年ということで露出を加速させており、7月19日には16年ぶりの新曲を含むベストアルバム『Premium Best』のリリースも控えています」(同前)
音楽番組では冒頭の「テレ東音楽祭」に加え、7月22日からのフジテレビ系「FNS27時間テレビ」内の目玉企画「FNS鬼レンチャン歌謡祭」への出演も決定。さらに9月には6年ぶりとなる主演舞台が予定されている。前出の中森氏も期待を込めて語る。
「薬物事件は再犯が多く、特に著名人は売人にも警察にもマークされるものですが、酒井さんは14年間も捕まっていません。それは今の彼女が良い人たちに囲まれているからではないかと推測しています。奇しくも今年は、酒井さんを育てたサンミュージックの創業者・相澤秀禎さんが亡くなって10年の節目でもあります。彼女のことをずっと心配されていた相澤さんを安心させるためにも、酒井さんが今年復活して活躍してくれたらと願っています」