真夏の大暴れで“謎の関西人キャラ”の定着を!
今年の夏は例年にも増して暑くなりそうだが、ドミニカ共和国出身のポランコにはこの暑さも追い風になってくれるかもしれない。
中南米出身の選手が夏場に調子を上げるというのはプロ野球界の定説だし、実際に昨年もポランコは8月と9月に5本塁打とパワーを発揮。これは期待してもいいだろう。
さらに思い返せば、過去にマリーンズに在籍した“P”のつく外国人はみな真夏に大活躍を見せている。
2005年・2006年に在籍したヴァル・パスクチは、2005年8月に打率.425、5本塁打という月間MVP級の活躍で翌年の残留を勝ち取ると、2006年8月はサヨナラ本塁打を含む7発の大暴れ!
2017年のシーズン途中に入団したウィリー・モー・ペーニャも8月に7本塁打を放っているし、同じく2017年在籍のジミー・パラデスに至っては8月に打率.600、1本塁打という驚異的な成績を残していた。細かく見ると5打数3安打という成績なのだが、それでも打率6割は6割だ。
マリーンズに伝わる真夏の“P”の系譜。ポランコもしっかり受け継いでくれることを大いに期待したい。
そしてなぜか関西弁で伝えられる、ポランコのホームラン談話ももっと定着させるべく打ちまくってほしい。
中継で「打ったのはストレートやったで」などと関西弁のコメントが届いても、まだ実況・解説者ともに「?」が浮かんでいるのが伝わってくる。正直なところ、僕自身もこれが面白いとはあまり思えないし、むしろ滑っているんじゃないかとさえ思う。ポランコが日本語をわからないのをいいことに、ポランコの名前を使って滑るなんてひどい話だ。ポランコが名誉毀損とかで訴えたら勝てるかもしれない。
でも滑ったギャグも続けることで浸透し、いつの間にか一周回って面白くなっていくもの。かの「エンタの神様」に出ていた一発屋芸人たちだって、毎週めげずに同じギャグを披露し続けたからこそ、いまだに懐メロ的な感じで頭に残っているんだろう。
関西人キャラを浸透させるにはとにかく打ちまくってコメントを残しまくるしかない。20回、30回と関西弁のホームラン談話を残せばきっと面白くなってくる。いずれヒーローインタビューのお立ち台でも関西弁に通訳されるくらい、謎の関西人キャラが定着することを期待しているで。パワー!
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