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「排尿の泡立ちがすごい」はタンパク尿 「沈黙の臓器」腎臓がこっそり出している早死のサイン"危険な兆候"

source : 提携メディア

genre : ライフ, ヘルス

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また、通常朝起きた時のおしっこは、昼間に比べて濃いと思います。これは、寝ている間はおしっこを濃縮する働きが作用して、血液中の老廃物を朝のおしっこでまとめて出せるような仕組みになっています。腎臓が弱るとこの濃縮機能が上手く働かずに、体のゴミを体外に排出するために、夜中に何回もトイレに行かなければいけなくなってしまいます。

おしっこは、腎臓で作られます。おしっこは腎臓の状態を映し出す鏡のようなものなのです。

練り製品、インスタント食品の食べすぎはNG

もし、あなたの腎臓が衰えているのだとすれば、何が原因なのでしょうか。腎臓を痛めつける要因は複数あります。

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最近、注目されているのがハムやかまぼこなどの練り製品、インスタント食品などの「加工食品」に含まれる「リン」です。リンの過剰摂取によって血中のリン濃度が上昇すると、カルシウムとリンのバランスが崩れ、骨から血液中にカルシウムが放出されます。

リンとカルシウム、血液中のたんぱく質が結びつくと、血管の内側を傷つけて炎症を起こしたり、石灰化を誘導したりします。こうして、動脈硬化を引き起こすのです。動脈硬化は糸球体の血管にダメージを与えます。

腎臓に負担をかけるワースト3が、喫煙・内臓脂肪型肥満・塩分です。

喫煙は血管を収縮させて、腎臓の血流量を減らします。タバコの本数が増えるほど、腎機能障害は進みます。1日に20本以上吸っている人は、吸わない人に比べて末期腎不全に至る率が2.3倍というデータがあります。

そして、過食と運動不足によって内臓脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満は、「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。これに、糖尿病・高血圧・脂質異常症の中で2つ以上を合併した状態が、「メタボリックシンドローム(メタボ)」です。

喫煙、過食、運動不足、メタボはリスクが高い

米国腎臓学会の学会誌に発表された研究によると、内臓脂肪型肥満の人はそうでない人に比べ、腎臓の機能が低下して血圧が高めであり、年齢が進むと慢性腎臓病を発症するリスクが高い傾向があるとのことです。