人はどうして太ってしまうのか。そして、なぜ痩せられないのか。それは私たちのせいではありません。知らず知らずのうちに、脳内が糖質に侵されて、「糖質中毒」になってしまったからです。では、何を食べてよくて、絶対に食べたり飲んだりしてはいけないものは何なのか、さらにはどのような食べ方をすると効果があるのでしょうか。

 そのヒントは、糖尿病専門医である牧田善二先生による『糖質中毒 痩せられない本当の理由』(文藝春秋)に書かれています。ここでは、同書より一部抜粋して、「糖質中毒」の知られざる恐ろしさについて紹介します。(全2回の2回目/前編を読む)

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「キレる人々」も糖質がつくる

 最近は、簡単なことでキレる人が増えました。キレるのは若者だけではありません。中高年でも、怒鳴り散らしたり暴力を振るう人がたくさんいます。

 あおり運転のニュースも毎日のように目にします。ドライブレコーダーに録画されている可能性が高いのに、なぜ抑えられないのでしょう。

 私は、食生活が大いに関係していると考えています。

 前にも述べたように、現代社会はメーカーによってつくられた食品が溢れています。そこには、糖質が必要以上に含まれています。とくに、ファストフードやコンビニの商品を常食していれば、いつの間にか糖質を過剰摂取し中毒になってしまいます。

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 昔の日本なら、貧しくてお腹を空かせた人がキレていたかも知れませんが、今はたらふく食べている人がキレているのでしょう。

 あなたがもし、意味もなくイライラすることがあったら、その前後について振り返ってみてください。

 イライラする前に、糖質を摂っていませんでしたか?

 イライラしながらも、糖質を渇望していませんでしたか?

 糖質中毒に陥っている人はたくさんいますが、自分がそうだと気づいている人はわずかです。気づいたときから脱出の道が見えてきます。「自分もそうかも」と考えてみることは、とても知的な作業です。