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《小田急線無差別刺傷》「成功率数%でも中高生をホテルへ…」15年前に垣間見えた“自称ナンパ師”対馬容疑者の異変【懲役19年判決】

《小田急線無差別刺傷》「成功率数%でも中高生をホテルへ…」15年前に垣間見えた“自称ナンパ師”対馬容疑者の異変【懲役19年判決】

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 2021年8月6日、小田急線の車内で当時20歳の女子大学生3人を包丁で切りつけたとして、殺人未遂などの罪で起訴されていた対馬悠介被告(37)。7月14日、東京地裁は対馬被告に懲役19年の判決を言い渡した。

 被告人質問で犯行の動機について、「あらゆる人が幸せに見えた」「(自分だけ)貧乏くじを引いている」などと語った対馬被告。あの時、電車内で何が起こったのか。社会に衝撃を与えた犯罪の記憶を風化させないため、当時の記事を再公開する。(初出:2021年8月7日。年齢、肩書は当時のまま)

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「いま、彼が『ナンパ師だった』という情報からいろいろな批判がされています。でもネットやテレビで見聞きする彼と、僕の知っている彼とはあまりにも違いすぎて……。本当に、こんな事件を起こすような奴ではなかったんです」

 小田急無差別傷害事件の容疑者について、高校時代の同級生Aさんは訥々とこう語り始めた。

 8月6日に小田急線の車両内で発生した無差別刺傷事件。殺人未遂で逮捕された対馬悠介容疑者(36)は走行中の電車内で男女10名を持ち込んだ牛刀で切りつけ、現場から逃走した。しかし数時間後の翌7日に都内のコンビニエンスストアに“自首”し、駆け付けた警察官に身柄を確保された。

小田急線祖師ケ谷大蔵駅から負傷者を運び出す救急隊員ら ©時事通信

 対馬容疑者は取り調べに対し、動機について「6年前から幸せな女性を見ると殺してやりたいと思っていた」と語っているという。6年前は対馬容疑者が30歳だった年だ。その時に一体何があったのか――。

Facebookに投稿された過去の“リア充”写真

 8年前の2013年8月、対馬容疑者は自身のFacebookに、同世代の女性たちと仲が良さそうにしている自身の写真を投稿している。

(本人のfacebookより)
(本人のFacebookより)

 1枚は楽し気な表情で男女の友人と一緒に写ったもの。「三年前」というコメントが添えられており、その記述をそのまま信じるならば27歳の時の写真ということになる。もう1枚は「インジェノバ、ウィズマイフレンド&めっちゃタイプガール」というコメントとともに、外国人女性と肩を組む写真だ。写真にうつる対馬容疑者は28歳頃にしてはいささか幼くみえる。こちらも過去の写真を投稿したのかもしれない。

 現在行われている取り調べで、対馬容疑者は「女性から馬鹿にされた経験がある」と供述していることから、今回の犯行は女性に対する恨みが引き金になったのではないかとみられている。しかし、対馬容疑者の過去を辿ると、紹介したFacebookで笑顔を浮かべる写真同様、 “非モテ男”とは正反対の人生が浮かび上がってくるのだ。

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