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 もっとも色の鮮やかさは液晶には及びません。これは液晶のように背後からバックライトで照らしているわけではないことが、大きな理由として挙げられます。

 ただ直射日光下で極端に見づらくなる液晶と違って、カラーE Inkは印刷物を見ているかのようにはっきりと見え、また画面に背景が映り込むこともありません。用途によってはこれは大きな強みになります。

液晶を採用したiPad mini(右)と比べると発色はよくなく、鮮やかさには欠けます
一方で直射日光下では暗く見づらいiPad mini(右)に比べて見やすく、また画面の映り込みもありません 

 一方で、画面を切り替える時にページがネガポジ反転するようなE Ink独特の挙動は、このカラーE Inkでも変わりません。設定によって軽減させることは可能ですが、そうなると直前の画面の残像が残りやすくなってしまいます。表示内容が瞬時に切り替わる液晶にはない特性で、慣れるまではかなりの違和感があります。

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 これらを目立たせないためには、使い方を選ぶのが重要です。例えばウェブページをスクロールする場合、数行ずつじわじわスクロールすると残像が目立つため、なるべく一気にスクロールし、そのたびリフレッシュさせたほうが快適です。このように、ユーザ自身がカラーE Inkの特性を理解して、使い方を変えてやる必要があります。

 そうした意味では、液晶に比べて手間がかかる上、どんな用途にもオールマイティではありませんが、目が疲れにくかったり、バッテリーが長持ちしたりと、液晶にはないメリットもまた数多くあります。そのどちらを取るかはユーザの考え方および用途次第ということになるでしょう。

上下にじわじわスクロールするとこのようにアイコン自身の残像が残ることも。ページ全体をリフレッシュすれば解消されますが、E Inkならではの癖のある特徴です 
画面のリフレッシュモードはアプリごとに4つから選択できます。これも液晶にはあまりない概念です