文春オンライン
マンガを長時間読みふけっても目が疲れない? 手の届く価格まで降りてきた「カラーE Inkデバイス」最新機の実力

マンガを長時間読みふけっても目が疲れない? 手の届く価格まで降りてきた「カラーE Inkデバイス」最新機の実力

2023/07/28
note

 E Ink電子ペーパーのメリットは、同じ内容を表示したままであれば電力をほとんど消費せず、それゆえバッテリーが長持ちすることです。その一方で、画面を書き換えるたびに残像が発生するため、動画のように頻繁に書き換えるコンテンツの表示には向きません。

 こうした特性から、E Inkデバイスは、同じ画面を一定時間にわたって表示し、書き換える時は画面単位で一気に書き換える、電子書籍やドキュメントの表示に向いています。今回の「BOOX Tab Mini C」は4096色が表示可能なカラーE Inkを搭載しており、電子書籍のカラー図版や、色分けされたドキュメントの表示に適した製品です。

肝心のカラーの鮮やかさは?

 注目となるカラーの品質について見ていきましょう。かつてのカラーE Inkは、モノクロの一部に色がついて見えるというレベルでしかなく、お世辞にも色鮮やかとは言えませんでしたが、今回の「BOOX Tab Mini C」は最新世代のカラーE Inkパネル「Kaleido3」を採用し、ワンランク上の鮮やかさを実現しています。

ADVERTISEMENT

 こうしたことから、通常のE Inkではモノクロでしか表示できなかったコミックのカラーページの表示はもちろん、技術書などによくある色分けされた表やグラフもきちんと判別できます。ふだんからモノクロのE Inkを見慣れていると、色のついたE Inkの画面がきちんと書き換わることに、ちょっとした感動を覚えます。また動作も高速です。

モノクロのE Ink端末(Kindle Paperwhite、右)との比較。きちんと色がついていることが分かります
アップにしたところ。十分にフルカラーといっていい色使いです。ちなみに一つ前の世代に比べるとコントラストが向上し、黒がしっかり表示されるようになっています