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「見逃せば“薄毛”に一直線…」専門医が明かす、AGAを見極めるためにチェックすべき3つの“抜け毛”シーンとは?

「見逃せば“薄毛”に一直線…」専門医が明かす、AGAを見極めるためにチェックすべき3つの“抜け毛”シーンとは?

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 日本人男性の実に約3割が当てはまるとされる男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)。男性が見た目に気を配ることも一般的になってきた現代において、今はまだ薄毛が進行していなくても、「自分もAGAなのではないか」「将来的に薄毛になってしまうのではないか」と不安になる人も多いだろう。

 

 業界随一のAGA患者数を誇る銀座総合美容クリニック(銀クリ)によれば、AGAの症状を早めに見つけるためのポイントは“抜け毛”にあるという。とは言っても、抜け毛自体は誰にでもあるもの。では、AGAのシグナルとなる抜け毛を見極めるためには何に着目すれば良いのだろうか。また、それに当てはまる抜け毛を見つけた場合にはどんな行動を取るのが適切なのか。銀クリに話を聞いた。

生え際や頭頂部が徐々に薄くなっていくAGA

 AGAは、主に成人男性に起こる進行性の薄毛のことだ。髪のボリューム低下には加齢など様々な原因があるが、頭皮が透けたり額が広くなったりと同年代の人と比較して明らかに髪が薄くなってきた場合、「その原因のほとんどはAGAといえます」と銀クリはいう。

 実際に、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、日本人男性の約3割がAGAだとされている。「患者さんの多くが20~30代のうちに発症します。お悩みのピークは30代ですが、クリニックには20~60代まで幅広い患者さんがいらっしゃいます」(銀クリ)

©Aflo
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 一方で、クリニックへの来院者の中には、症状が全く現れていないのに過度に薄毛を心配し、悩んでしまっている人もいるという。では、どうすれば自分がAGAかどうかを適切に判断できるのだろうか。銀クリは「AGAの症状を見極めるために大事なのは、抜け毛を確認する習慣をつけておくことです」とアドバイスする。

 ちなみに、健康な人でも1日100本程度の抜け毛はあるので、日に数本の抜け毛を見かけたからといって心配する必要はない。銀クリが勧めるのは、「以前と比較してどの程度抜け毛が増えたか」をチェックすることだ。具体的には、以下の3つのシチュエーションを気にかけると良いという。

(1)    朝、枕に抜け毛がたくさんついている


 枕もとの抜け毛は、前日のシャンプーで抜け毛が洗い流された後に新しく抜けたものだ。寝返りをうつとはいえ、その程度のチカラで抜け毛が出てしまうようであれば“危険信号”といえる。

(2)    シャンプーしていると抜け毛が手に絡む


 頭を洗うときは髪の毛を直接手でこするため、抜け毛が多少出るのは当然。しかし、それがすすぐ際に泡と一緒に流れず、手に多く絡むようであれば要注意。同時に、浴室の洗い場の排水溝が髪で詰まりやすくなっていないかも確認したい。

(3)    髪を乾かすときにタオルに抜け毛がつく


 シャンプーの直後にも関わらず、タオルやドライヤーで乾かす際に髪の毛が抜けるような場合は、AGAが進行して寿命末期の髪が増えている可能性が高い。白のタオルを使用すれば簡単にチェックできる。

©Aflo
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 薄毛治療は早ければ早いほど“現状復帰”しやすい

 ただ、もしこういった抜け毛を見つけたとしても悲観する必要はない。というのも、現代においてAGAは“治療可能な病気”だからだ。

 勘違いされやすいが、AGAは食生活をはじめとした生活習慣によって発症する疾患ではなく、あくまで体質的なもの。そこには髪の毛にとっての“悪玉男性ホルモン”(5αDHT)が大きく関与している。
「“悪玉男性ホルモン”は、誰もが持っている“男性ホルモン”(テストステロン)に酵素(5αリダクターゼ)が働くことで作られます。“悪玉男性ホルモン”が髪の毛を作り出す毛母細胞に作用することで、正常な髪の毛の生え変わりサイクルを乱すのです。その結果、髪の毛の成長は抑えられ、寿命そのものも短くなってしまいます」(同前)

 このようなメカニズムで発症するAGAに対し、1999年に発毛を促す治療薬(ミノキシジル)、2005年に酵素の働きを阻害して薄毛の進行を抑える治療薬(フィナステリド)が承認され、薄毛を気にする男性に光明が差した。現在では、この2つの役割の薬を組み合わせるなどして、科学的根拠のある治療が可能となっている。

 ただし、こうした治療薬を使っても、薄毛が進行すればするほど治療効果は得にくくなると銀クリ担当者は解説する。
「髪の毛は通常2~6年おきに生え変わりますが、AGAを発症すると数週間~数ヶ月おき、つまり正常時に比べて5倍以上の速さで生え変わるようになります。そのため、一生分の“髪の生え変わりサイクル”をとても短い期間で消化してしまい、毛母細胞が新たに髪の毛を作り出す力を失ってしまうのです。より高い治療の効果を得るためには、症状があまり進行しないうちに、なるべく早く治療を始めることが重要です」

 そのために大切なのが、前述した3つのシーンを押さえて抜け毛の量に気を配り、以前に比べて増えていると感じたらすぐにクリニックを受診することだ。早い段階で治療を開始することができれば、発毛を促す治療薬を用いず、抜け毛の進行を抑える薬の服用だけで十分な場合もある。また、薬の量を少なく抑えることが可能な点も、AGAの治療を受ける人にとって大きなメリットとなるだろう。

©Aflo
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 また、抜け毛を放置することは、さらなる落とし穴にもつながりかねない。AGAによって髪の毛の生え変わりサイクルが短くなると、新しい髪の毛は成長することなく産毛のように細い状態で抜け落ちてしまい、抜け毛が目につきにくくなる。そのため、AGAが進行すると抜け毛が減ったように感じてしまうのだ。

「自分でもわかる程度に薄毛が進行した状態で受診した患者さんの中には、『3~4年前にはたくさん抜けていたが、今は抜け毛が気にならない』とおっしゃる方も少なくありません。抜け毛の目立つ初期のうちに改善が出来ないと、急激にAGAが進行し、そのシグナルとなる抜け毛にさえも気づきにくくなることがあるのです」(同前)

医療機関を選ぶ際は対面診療での実績を重視して

 一方で、初期のAGAを正確に診断するためには高い医療技術が必要だ。そのため銀クリでは、医師が実際に髪の毛や頭皮を触診したり、マイクロスコープ検査で髪の密度や太さ、ボリューム、産毛の状態を確認したりすることで、しっかりとした診断を行なっている。

 また、AGA治療では、その人の薄毛の進行状況や治療による改善度合いに応じたきめ細やかな薬の調整も必要になるが、そういった症状ごとの対応に関する知見はそれぞれの医療機関で個別に蓄積されている。銀クリはこれまでに約185万人にAGA治療を行ない知見や技術を積み重ねているほか、悩みに寄り添う十分なカウンセリング体制も整えているという。昨今ではオンライン診療も盛んになっているが、仮にクリニックに出向かずにAGA治療を受けるとしても、多くの薄毛患者に対面で診療を行ない、知見をたくさん持っているクリニックで診療を受けることが薄毛改善の近道といえる。

 日頃から抜け毛をチェックし、異変を感じたら早期に受診することが重要なAGA治療。より高い効果を実感するためにも、豊富な経験とノウハウを持つ医療機関を選びたいところだ。

銀座総合美容クリニック 公式サイト >

INFORMATION

銀座総合美容クリニック

公式サイト:https://www.gincli.jp/
(東京院)東京都港区新橋1-9-5 KDX 新橋駅前ビル 4~5階
(大阪院)大阪市北区曽根崎新地1-4-20桜橋IMビル15階
※診療時間(完全予約制)
月・火・木・金・土 11:00~20:00
日・祝 11:00~19:00
休診日:水曜日

料金:初月1000円、2カ月目以降は、AGA治療内服薬2000円~1万9250円(※保険外の自由診療)
相談・予約は東京・大阪共通のフリーダイヤル(0120・972・335)か、公式サイトから