結婚スクープなんてされるのは普通スーパースター選手だけ
今回どういった風の吹き回しで安田が文春砲を食らうことになったかわからないが、本来は順番が逆。普通、文春砲はスター選手になってこそ浴びられるものなんだぞ!
そりゃあ、本塁打王を獲ったり、2000本安打やトリプルスリーを達成したり、チームを優勝に導いたりして、知名度の上がった選手に文春砲を浴びせなきゃ雑誌は売れませんから。よほどの大スクープだったらその限りではないだろうけど、基本は文春砲を食らうということはスター選手の証。ましてや結婚スクープなんてされるのは普通スーパースター選手だけ。満場一致で納得させるなら大谷翔平レベルまでいかないとだし、マリーンズでも佐々木朗希がギリギリだろう。
安田はドラフトで競合にもなったし、今年ようやくオールスターに初出場できたけど、まだ2桁本塁打も打率3割も達成したことがなければタイトルだって無冠。文春でも“期待のスラッガー”と紹介されていたし、日本球界を牽引するスーパースター選手の候補生ではあっても現状まだまだスターではないんです。それなのに結婚スクープの文春砲なんて食らっちゃったら、「文春砲には格というものがあるだろう」と某会長に怒られるぞ!
さすがに本人もまさか文春砲に砲撃されるとは思ってなかっただろうけど、いざ食らったときに「プロ野球選手らしい経験が出来た」とか満足気に言わないでほしかった。だってなんかこの発言って、もうプロ野球生活のゴールにたどり着いたかのような発言にも取れちゃうじゃないか!
本来だったらヤスには文春砲を食らうよりも先に打撃タイトルを獲得したり、侍ジャパンに選ばれたりしてほしかったし、せめて我らが千葉ロッテマリーンズを優勝に導くという“プロ野球選手らしい経験”を先にしてくれよ!! そしてファンにも「ヤスを応援してきてよかった」という思いをさせてくれよ!!
マリーンズの看板を背負って立つのにふさわしいナイスガイだ
もう報道されちゃったものは仕方ないし、安田にはこれから文春砲を浴びるにふさわしいスター選手へと成長してくれることを心の底から期待したい。まあ、これ以上砲撃されるとすれば嬉しい文春砲じゃなさそうだし、安田自身はもう浴びなくてもいいけど(笑)。
でも今回のスクープで、安田が本当に優しくてサービス精神旺盛でいいヤツだということがよくわかった。結婚報道後の最初の打席ではイタズラで登場曲を『結婚行進曲』に変えられるくらいチームメイトからも親しまれているし、マリーンズの看板を背負って立つのにふさわしいナイスガイだ。
マリーンズは2025年の常勝球団化を目指し「Vision 2025」という理念を掲げているけど、その中心にいるのがイケメンでもチャラ男でもなく、安田のように心優しい男という未来もすごく素敵だ。そんな男が4番に座り、ホームランをバカスカ打って勝ちまくってたら、チビッコたちから愛されるいいチームになりそうじゃないか。
今季のマリーンズは安田と同じく後半戦に失速し、優勝がさすがに厳しそうな位置まで沈んでしまったけど、若手選手一人一人を見れば少しずつ着実に成長している。残り試合でなんとかCSの切符をつかみ取り、また下剋上と言われようとも日本一を目指して突っ走り、来年、そして2025年につながる経験を重ねてほしい。ヤス、その旗振り役を頼んだぞ。
2025年以降、マリーンズが常勝球団になった暁には、安田に続いて祝砲の文春砲を堂々と浴びられる選手が揃っているといいなあ。
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