こんなこと文春のメディアで書くことじゃないかもしれないけど、文春砲と聞いてポジティブなイメージが湧く人なんてほぼいないんじゃないだろうか。

 僕だって文春野球でコラムを書いていると自己紹介すると「文春砲!?」とビビられることも少なくない。もちろん文春砲には感心してしまうスクープもたくさんあるんだけど、まあ少なくとも誰もが文春砲を砲撃される側にはなりたくないはずだ。

 9月11日、そんな文春砲の砲撃をなんと我らが千葉ロッテマリーンズの安田尚憲が食らってしまった。

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安田尚憲 ©時事通信社

一般女性との結婚がスクープされた安田尚憲

「ヤス、お前もパズドラやっとったんか!」「恥ずかしいキス顔でも流出したんか!?」

 マリーンズファンはこの手の砲撃と聞くと、どうしてもフライデーされた某選手のことが頭をよぎってしまう。不安しかない。

 ところが今回は違ったようだ。記事が配信される前にすかさず球団が先手を打つ。「安田尚憲、一般女性と入籍」。文春砲は文春砲でも、結婚をスクープする祝砲だったのだ。

 たまげたなあ。おめでたいじゃないか! ヤス、結婚おめでとう!!

 安田は球団を通じて「家族のためにも、責任感をもって野球に取り組み、頑張っていきたいと思います」と発表。報道によると春頃には籍を入れていたというし、それで今年はオールスターにも初出場を決めているんだから素晴らしい。

 後半戦は成績を落としてしまっているが、きっと家族で一丸となって調子を上げられるように取り組んでいるに違いない。サポートしてくれる人が見つかって本当によかった。

 正直、まさか安田がこんなに早く結婚するとは思っていなかったので、余計に微笑ましい気分で心が満たされる。報道を知ってほのぼのとした気分でいると、間もなくして文春オンラインの記事も配信された。

 その記事には安田と奥様の仲睦まじい写真が多数掲載され、車で安田を送迎してくれた山口航輝に奥様がお礼の品を渡すところも激写。二人とも幸せそうだし、“紗栄子似”と書かれた奥様の顔にはガッツリとモザイクがかけられているけど仕草からは可愛いオーラが出ているし、なにより気配りもできる最高の奥様じゃないか。読んだこっちまで幸せな気分になってくる。

 さらに記事には試合後に直撃取材を受け、笑顔で応対する安田の様子まで掲載されていた。おめでたい話題とはいえ、いいヤツ感がにじみ出まくっている安田。直撃班も取材しやすかったことだろう。

 そして記事の最後は安田が満面の笑みで語ったというコメントで締められていた。

「なんかプロ野球選手らしい経験が出来ました(笑)」

 ……んんっ、それはなんか違うだろ! ちょっと待て、ヤス!!