ディーラーたちの悲痛な声
こうした状況下、HDJと全国のディーラーの間にはきな臭い雰囲気が漂っている。
今年7月にはあるディーラーが全国の正規ディーラーに一斉にメールを送信し、「HDJの今年度の目標が妥当かどうか」を尋ねるアンケートを実施。全体の2割に当たる23社のディーラーから回答が集まり、回答者のほぼ全員が〈妥当ではない〉と回答。〈(目標達成は)そもそも無理〉〈BMWジャパンで横行したディーラーいじめとまったく同じ〉〈メーカーにいい顔をする為にディーラーを無視するのは頭にくる〉など辛辣な声が寄せられたという。
さらに8月13日には、HDJの野田一夫社長(マネージングディレクター)に宛てられた匿名文書が全国の正規ディーラーとHDJにばら撒かれた。文書には〈貴殿が意見をする者に対し恫喝並びに不当な扱いを行うことで他者の口を封じてきた実績が多数ある〉〈HDJの行いについては、複数の弁護士に違法性の確認を頂戴した後に、公正取引委員会に情報を提供した〉などと穏やかではない言葉が綴られている。
HDJに取材を申し込むべく、本社の代表番号に電話したが、お客様窓口の担当者が「担当の部署に質問状を受け取るかどうかを含めて確認する。回答する必要があると判断したら折り返し連絡する」と実質的に取材を“拒否”。その後、記者が質問状をプリントアウトして本社に持っていき手渡したが、結局、期日までに回答はなかった。
世界中に愛好家がいるハーレーダビッドソンで今、何が起きているのか。
現在配信中の「週刊文春電子版」では、HDJとディーラーの深刻な対立の詳しい内容、過酷なノルマの実態、ノルマ達成のためにディーラーが手を染めている“2つの禁じ手”、ディーラーを苦しめているというバイクのモデル、そして2020年に“ディーラーいじめ”が報じられたドイツの高級自動車メーカー「BMWジャパン」出身だという現在の経営陣の人物像などを詳しく報じている。
《120周年だから目標は前年比120%》米オートバイ「ハーレーダビッドソン」の国内ディーラーが団結して決起!「数千万円、数億円の負債を抱える店舗もある」と悲痛告発
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