中古車販売業界第2位の「ネクステージ」が、店舗に“成績表”を張り出し、社員に過度なプレッシャーを与えていた疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。ネクステージを巡っては、「週刊文春電子版」が9月6日配信の記事で複数の不正を報じているが、こうした厳しいノルマが不正の温床になっていたおそれがある。
中古車販売業界第1位のビッグモーターが保険金不正請求問題で揺れる中、2位のネクステージにも不正が発覚し、業界に激震が走っている。
タイヤがパンクしているかのように見せかける、営業が保証サービスを売るために「タイヤが古くなったら、パンクさせればいいんですよ」と客に“悪知恵”を吹き込む──「週刊文春」が、ネクステージ側が認めたこうした事実を報じると、同社の株価は急落。配信当日、一時はストップ安水準となる前日比700円(20%)安の2770円まで下落した。
「不正をしないと追いつけないんです」
ネクステージは、2030年までに「売上高1兆円」の目標を掲げている。その背景にあるのは「ビッグモーターよりエグい営業」(現役社員)だ。
「ノルマがあまりにきつすぎて、不正をしないと追いつけないんです」(同前)
「数字を達成できないやつはクズ扱いされました」(別の現役社員)
今回、「週刊文春」は不正の温床となった同社の“激詰め”の様子を示す決定的証拠を入手した。