妻を殺害し、自分が建築中の「他人の新築マイホーム」に遺体を埋めた大工の夫。男の企てた完全犯罪はあっけなく露見したが、念願の新居を突如“事故物件”にされてしまった無関係な家族の悲劇は終わらない。

 事件が解決しても、彼らには「売却時の告知義務」や「賠償の壁」という残酷な現実が待っているからだ。後編では、そんな理不尽すぎる事故物件の裏事情に加え、不動産にまつわる複数の奇妙な事件を紹介する。

 放火殺人犯の部屋から発見された「同居人のミイラ化遺体」の不可解な謎。そして、トランプ前米大統領が“世界最高のギャンブラー”と絶賛した日本人富豪の凄惨な未解決殺人事件──。事故物件サイト管理人・大島てる氏の著書『大島てるの怪談部屋 ヒトコワ事故物件』(彩図社)より、日常に潜む“人間の怖さ”をお届けする。(全2回の2回目/最初から読む

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写真はイメージ ©getty

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新築なのに事故物件

 しかも、もし「この家にはもう住めないから、売り払って新しいところに引っ越そう」と考えたとしても、実行に移すのは簡単ではありません。

 今度はその家族が「この家ではこんな事件がありました」と、事故物件であることを告知しなければならないのです。物件としての価値は大きく下がるでしょうから、望む金額で売るのは難しいはずです。