妻を殺害した大工の夫が“遺体の隠し場所”にしたのは「他人の新築マイホーム」だった⋯⋯。完全犯罪を企てた男の悪行はなぜバレたのか? そして知らずに遺体の上で暮らしていた住人の悲劇とは⋯⋯。
事故物件サイト管理人の大島てる氏の新刊『大島てるの怪談部屋 ヒトコワ事故物件』(彩図社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/続きを読む)
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事故物件の話をすると、「新築ならそういう心配もないし、やっぱり安心できますよね」と言われることがあります。ただ、そうとも言いきれない事件も過去には起きています。
今回は親族間殺人の話です。場所は京都府長岡京市で、事件が起きたのは平成25(2013)年9月上旬。犯人は夫で、被害者は妻でした。
特徴的だったのが、夫が工務店を経営する大工だったということ。男は自宅で妻の首を絞めて殺すと、数日後に遺体を車で運び、自分が新築工事を請け負っていた同府南丹市の民家に向かいます。そして、ガレージの地中に遺体を埋めたのです。施工するのは自分自身ですから、作業中に怪しまれることはまずありません。
殺害現場は夫婦の自宅でしたが、そこは専門家の大工。自分で内装のリフォームを済ませます。さらに夫は、「妻が2、3日前にいなくなった」と警察に家出人捜索願を届け出ました。あとは遺体さえ見つからなければ、そもそも殺人事件とはバレないから自分が罪に問われることもない、そんなふうに考えたのでしょう。
とはいえ、所詮は浅知恵に過ぎません。
失踪の動機がなく、携帯電話の電源が切れたままになっていたことなどから、警察は事件に巻き込まれた可能性があると見て、捜査を始めます。ですが夫は、警察に捜査状況などを聞かず、妻を心配しているようには見えません。平成27(2015)年には、警察が公開捜査を提案しても断っていたと言います。
態度が不審だと思った警察が任意で事情を聴いたところ、夫は妻の遺体をある家の土中に遺棄したと自白。12月上旬に遺棄したとする場所を掘り返したところ、遺体が発見されました。
