YouTube上で芸能人を繰り返し脅迫した罪などに問われているガーシーこと元参議院議員の東谷義和被告(51)。その初公判が、東京地方裁判所で開かれた。東谷被告は法廷で「一生をかけて反省し、償っていきたい」などと述べ、傍聴席に向かって頭を下げた。

 東谷被告をめぐる一連の捜査について報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2023年6月22日号/年齢・肩書は当時のまま)。

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 逃亡生活に終止符が打たれた。警視庁捜査二課は6月4日、UAEから緊急帰国した前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)を、俳優・綾野剛らへの暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)などの容疑で逮捕。警察庁の露木康浩長官も記者会見で「容疑者の逃げ得を許さない」と胸を張った。

Tシャツ短パン姿で逮捕された ©文藝春秋

 社会部記者が言う。

「そもそもガーシーがUAEに逃亡したのは、同国が“マネロン天国”とも言われ、犯罪者に甘いとされるから。しかも、日本との間に犯罪者引き渡し条約も結ばれていません。現地から有名人を誹謗中傷する動画配信を続けていました」

 警視庁がガーシーの逮捕状を取ったのは、今年3月16日。だが、以降もガーシーは「俺は絶対に捕まらない」と嘯いていた。

「UAEは資産家に長期滞在を認めるビザを発行している。4月12日付で日本のパスポートは失効しましたが、ガーシーは動画で『10年滞在のゴールデンビザを保有している』と明かしていました」(同前)

 同じ頃、警視庁の働きかけで、インターポール(ICPO)がガーシーの国際手配に踏み切ったと報じられた。「ICPOには捜査権限はないものの、国際犯罪者の情報や指紋などのデータが蓄積されています。ただ、当初は容疑者の身柄確保を求める『赤手配』ではなく、容疑者の所在などに関する情報を手配する『青手配』に過ぎなかった。ガーシーも『インターポールなんてルパン三世でしか聞いたことない』と余裕を見せていました」(同前)

 だが、事態はここから急展開を見せる。