旬な人が深くハマっている趣味について聞く連載。第12回は、ダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」のLEOさんが登場。
日本刀に惚れ込むLEOさんが当代随一の刀鍛冶・吉原義人さんの道場を訪ねます。『週刊文春WOMAN2023秋号』から一部抜粋の上、紹介します。
「恐れ多くて夢のようでした」尊敬する名匠との対面
LEOが尊敬してやまない吉原さんは、東京都無形文化財に指定される御年80歳の名匠だ。強く美しいその刀は伊勢神宮をはじめ、メトロポリタン美術館やボストン美術館に所蔵されるなど、国内外で屈指の評価を受けている。この日LEOが手にした刀も、間もなくアメリカへ旅立つ予定なのだという。
「吉原さん、僕『映り』をずっと見てみたかったんです」
「映りは結構難しいよ? 刀の先が雲がかかったみたいに白っぽく見えるでしょ。それが映りなんだよ」
LEOが「あっ、見える気がします」と興奮気味に言うと、吉原さんが「映りが見えるなら“目がいい”ね」と笑う。2人の対面は終始温かなムードだった。
「吉原さんが映りの一番よく見える角度を僕に手を添えて教えてくださって。本当に恐れ多くて夢のようでした。これまでは刀剣博物館に行っても、ガラスケースの中に飾られた日本刀を、ガラスに顔を張りつける勢いで眺めているしかなかったので」