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 巨人退任時に原氏が発表した「明日のことも考えずに、ゆったりと床につくというのがいい。そのうち、1年くらいで飽きる。そしたら何かむくむくと湧いてくるでしょう」というコメントも、1年後の代表監督就任を暗示しているようにも聞こえた。

「原さんの頭にあるのはミスターの後釜ですよ」

 そしてWBC監督の先には「最終的な目的地」もあるという。前出の近しい関係者が語る。

栗山英樹監督が優勝したことで、WBC監督のハードルは上がっている

「原さんの頭にあるのはミスターの後釜ですよ」

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 原氏は2003年に監督退任後、横浜(現DeNA)から監督就任を打診されている。現場出身者で初のコミッショナー就任を目指していると囁かれたこともあったが……。

「本人としては生涯、『巨人の原』として活動していくことを決めています。チームの勝敗の責任を負うGMなどではなく、巨人の顔のような存在になりたいようです」(同)

 長嶋氏が後継者として原氏を指名したように、原氏も阿部ヘッドコーチを後継者に指名した。さらに26年WBC監督になれば、退任後に04年アテネ五輪代表監督に就任した長嶋氏と同じルートになる。

文化勲章を受章した長嶋茂雄氏

 原氏は退任会見で監督復帰を問われ、こう応じた。

「少し自分のことも考えながら、ゆったり生きられたらいいな」

「夢」の終着点の答えが垣間見えた。