捜査協力をお願いされた。まさかバラバラ事件だったなんて…
「今年7月末に広島県警の人が突然やってきて、『監視カメラを敷地内につけさせて欲しい』と、捜査協力をお願いされたんです。てっきり『窃盗犯が近くに住んでいるのかな?』ぐらいに思っていましたが、まさかバラバラ事件が起きていただなんて夢にも思いませんでしたよ」
渡部容疑者は事件当日、祖母宅で「植木さんと2人きりになった」と供述しているほか、死体損壊と死体遺棄について容疑を認めているという。県警は渡部容疑者が植木さんの殺害にも関与した可能性があるとみて、逮捕した1日、捜査本部を設置した。
一体、2人の間に何が起こったのか――。
渡部容疑者の祖母が事件現場に引っ越してきたのは、10年程前のこと。地元広島の小中学校を卒業してパートタイムで働いていた渡部容疑者の姿が祖母宅で見かけられるようになったのは、3年ほど前からだという。
「渡部容疑者はよく家の周りを出歩いてましたよ。『レオ』という茶色のしましま模様の猫を放し飼いにしていて、よく近所を『レオ~、レオ~!』と大声で呼びながら、歩き回っていました。私の家の倉庫の中なんかにも探しに来たことがありました。家の裏手で塀の上に猫をのせたりして遊んでいました。畑に種をまいても食い荒らされるし、糞尿も垂れ流されるしで、少し迷惑していたんですがね……。
渡部容疑者は髪が少し長くて身長は170センチぐらい。体の線が細くて目も細い塩顔の男でしたね。いつもTシャツに薄い上着を羽織り、長ズボン。あまり身なりに気を遣わないタイプで、よく無精ひげがのびていて『今日もシェービングしてないんだな』と思っていました」(近隣住民)
渡部容疑者は孤独に見えたという。