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加害企業ジャニーズ事務所に乗せられた報道陣の完敗だった…出席記者らが口を揃える「異様な空気」の正体

source : 提携メディア

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それでも登壇者の制止に拍手するなんて異常だ

「拍手なんて普通、会見で出るもんじゃないですよ。だから『拍手なんて起こるんだ』と驚きはしました。ただ、拍手しなくても、質問のルールを守ってほしいと思っていた人はいっぱいいたと思いますよ。そのぐらいイライラしている人は多かった」(石川氏)

NG質問者リストがあろうとは出席者のほとんどが思っていなかった会見本番、そして、その直後は、望月氏や尾形氏の抗議によって質疑応答が滞り、貴重な時間が失われたと批判する人も多かった。

石川氏は「でも、拍手していたのは20人もいないくらいじゃないかな」と振り返る。

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プレジデントオンライン編集部の小田慶子さんも「実際に拍手したのは10人ぐらいだったと思います。しかも、質問のとき、ファンでありライターであると名乗った女性の周辺で拍手している人が多かった」と証言する。

果たして「やらせ」はあったのか?

「顔が覚えられない」と思わずもらした司会の松本和也氏

望月記者らを指名しなかった司会者・松本和也氏は元NHKアナウンサー。編集部・小田さんは「尾形さんたちは再三、抗議していたが、松本さんは絶対に指名しないと決めているようで、かなりの強硬姿勢に見えた」という。

「(この会見は)茶番だ!」という抗議に対して、松本氏がすかさず「いいえ、まったく茶番ではございません」と答えたほか、「フェアじゃない」「フェアです」、「(司会者は)笑わないでください」「笑ってないです」というやりとりもあった。

当然、松本氏の手元には「指名NGリスト」はあったと思われ、松本氏は10月6日にそのことを認めている。ただし、そのリストに従って指名したわけではないとも弁明した。

小田さんは「会見終盤、質問者を選ぶ松本氏が『顔を覚えられなくなってきました』とマイクを通してもらしたのが印象的でした。手元でリストの顔写真と照らし合わせていたのかと推測すると、納得ですが……」という。

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