1ページ目から読む
2/3ページ目

「貴族っぽい佇まいでファンに“舘様(だてさま)”と呼ばれている。中学1年生で入所し26 歳でデビューした苦労人。滝沢秀明の愛弟子の一人として『滝沢歌舞伎』で芝居の経験を積んできた。今年の新春歌舞伎では市川團十郎と共演。華麗な殺陣を披露し歌舞伎ファンからの評判も良かった」(同前)

「舘様」と呼ばれる宮舘涼太(ジャニーズHPより)

緊張した様子で松本の撮影を見学していた

 宮舘の将来の夢は「大河に出ること」。その実現は、あと一歩のところまで近づいていた。内定していたのは、秀吉から才能を認められ、後に家康側に従軍する武将のひとりという重要な役どころ。昨年6月某日に行われていた『どうする家康』の撮影でも、緊張した様子で松本の撮影を見学していたという。事務所スタッフは多忙な宮舘のスケジュールを調整し、万全の態勢で衣装合わせに備えていた。

 ところが――。

ADVERTISEMENT

「まだ大河に出る器じゃない」

 松本はそう切り捨てたという。結局、宮舘の出演は見送られ、別の俳優が起用されたのだった。

撮影前、NHKに向かう松本潤 ©上田康太郎/文藝春秋

宮舘の“出自”はタッキー派

「ジャニーズタレントのキャスティングの最終決定権者は基本的にジュリー氏です。ただ、松本クラスのトップスターになると、彼の意向が尊重される。宮舘の“出自”は、ジュリー氏と対立関係にあったタッキー派。ジュリー氏は宮舘とほとんど接点がないこともあって、松本に反論するほどの思い入れがないのです」(前出・事務所関係者)