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《タカラジェンヌ飛び降り事件》「みんながみんな、心身共に健康だとは思っていない」有愛きい(25)の死を受け、“重鎮”組長が発した労いと“排除の言葉”【内部音声公開】

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 10月20日に宙組公演「PAGAD(パガド)」の11月5日までの全公演を中止すると発表した宝塚歌劇団。現役タカラジェンヌの突然の死が与えた影響の大きさは計り知れず、騒動が沈静化する兆しは見えない。

 宙組の有愛きい(享年25)が亡くなって1週間後の10月7日、劇団側は記者会見を開き、木場健之理事長は「(亡くなった原因は)今は全くわからない」としつつも、外部の調査チームを立ち上げることなどを明かした。

亡くなった有愛きい(劇団公式HPより)

団員向けの“内部説明会”の音声を入手

 実はこの記者会見前の10月上旬に、「月組」の稽古場では団員向けの“内部説明会”が行われていた。集まった生徒たちに向けて話をしたのは、木場理事長と梨花ますみ組長である。「週刊文春」はこの内部説明会の音声を入手した。

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 その日、木場氏とともに姿を現した真加部隼プロデューサーが黙とうを促すと、稽古場が静まり返った。その後、木場氏は団員たちに次のように呼びかけた。

宝塚歌劇団の木場健之理事長 ©︎時事通信社

「9月30日に、宙組の生徒が1名亡くなるという事態になりました。ご家族の強いご希望がございまして、我々も皆さんに速やかにお伝えすることができず、また外に向かっても 十分な公表ということができない状況でございます。それはもうご遺族のご心情を察すれば致し方ないことだと思っております。

 我々は今、その気持ちに寄り添った対応を続けているところでございます。ただ一方、警察から情報の提供があり、マスコミに当日の夕方から情報が出始めたということでございました。我々としては、そこで後手後手に回ってしまいました」

 木場氏は続けて、各組の現状を伝えたあと、次のように話した。

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