「あのホストクラブは本当に酷かった。朝でも昼でも夜でもいつも泥酔して騒いでいてね……。酔ったホストが所かまわず立ち小便して、うちも花壇にやられたりしています。ビルの非常階段で客とセックスするホストもいました。正直、事件で潰れて静かになって良かったと思っています」(近隣店舗の女性)
9月6日、静岡市葵区のホストクラブ『RE:MAKE』(リメイク)の従業員寮で、同店でアルバイトをしていたホストの太田琢巳さん(23)が浴槽内で裸の状態で死亡しているのが見つかった。
傷害致死や強制わいせつなどの疑いで6人のホストを逮捕
「寮にいた『リメイク』関係者から『息をしていない』と消防に通報があり発覚しました。署員が駆けつけると、死亡している太田さんの体は全身に火傷があった。その後、死因は気道に何かが詰まった窒息死だということも分かり、警察が捜査を進めていました。
ホスト達は当初、太田さんへの暴行などをほのめかしたこともあり、静岡県警は10月25日までに、太田さんに対する傷害致死や強制わいせつなどの疑いで計6人のホストを逮捕しています。現在は、容疑を否認しているようです」(地元紙記者)
リメイク関係者などによると、太田さんは大阪府出身で静岡大学に通う現役の大学生。今春卒業予定で、すでに就職先の内定も得ていたというが留年。「リメイク」の従業員寮に寝起きして光熱費を節約し、本名と同じタクミの源氏名で生活費を稼いでいたとみられる。
「キラキラしていてかっこいい」ホストに憧れていた
太田さんを指名したことのある女性客が言う。
「タクミ君はホストっぽくない素直な子。私の話を親身になって聞いてくれました。オラオラ系の多い『リメイク』には珍しいタイプです。『キラキラしていてかっこいい』と、ホストに憧れがあったそうです。本人はあまりお酒には強くなくて、吐きながらテキーラを飲んだりして頑張っている姿が印象的でした」
国立大学で勉学に励むかたわら、学生によるダンスやファッションのイベント「キャンパスコレクション」などにも出場し、青春を謳歌していた太田さん。ホストへの憧れからのぞき込んだ夜の世界ではかなく命を落とすことになってしまった。