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下着姿で目隠しをされ、全身を愛撫されると…
石田の女優としての転機となったのは28歳で出演したTBS系のドラマ『不機嫌な果実』だろう。放送された97年は『失楽園』(古谷一行・川島なお美主演)のヒットで、不倫・セクシードラマが大ブームを巻き起こしていた。
『不機嫌な果実』でも、主演の石田の役どころは、結婚6年目で倦怠感を募らせ、昔の恋人(内藤剛志)や年下の音楽評論家(岡本健一)と不倫にのめりこんでいく女性だった。
それまでは清純派のイメージが強かった石田の、体当たりな演技も話題になった。下着姿で目隠しをされ、ロープで吊るされた状態で全身を愛撫される扇情的なシーンや、一面に敷き詰められた真っ赤なバラの中にほぼ全裸で寝そべる刺激的な演出に視聴者は引き込まれた。
露出は下着姿までだったが、岡本健一とのいわゆる“対面座位”状態で「つづく」となったり、第8話の「恥ずかしい肉」というタイトルなど今では考えられない描写の連続だった(記憶では、「来客に安売りの肉しか出せなくて恥ずかしい」というようなオチだった)。この回の視聴率は14.7%。その後も視聴者を増やし、石田のセクシーな魅力は一躍知られることになった。
『不機嫌な果実』と同じ97年には宮崎駿監督の『もののけ姫』にも主演するなど活動の幅も徐々に広がり、ナレーターやエッセイストとしても活躍。29歳の時には長年所属していた事務所を離れ、妹のひかりとともに新事務所を設立。現在まで社長を務め、実業家としての側面も持つ。