「フランス人の祖父に育てられた」施術前後に話していた“不幸話”
池田は今年4月に入店したばかりで、出会った当時はまだ入店から1カ月ほどの新人だった。オイルを大量に使ってベッドを少し汚してしまうなどの不手際はあったというが、「本業でアクションシーンを演じることが多く、スポーツ整体が得意」などといって、A子さんに入念なマッサージを施すなど、施術自体での問題はなかったという。
一方、A子さんが強烈に記憶しているのが、施術前にシャワーを浴びた際、池田が自らの人生の不幸を話していたことだった。
「服を脱いだ時に胸にタトゥーがあったので、『それ何?』と聞いたんです。すると、彼は『自殺未遂をした時に入れたんだ』と言いました。私がシャワーを浴びながら自分の身元を明かし、過去を話していると、次第に彼も心を開いたのか、『自分もこんなに辛かったんだ』と自身の生い立ちを語り始めたのです」
池田がA子さんに語ったところによると、幼少期に両親に捨てられ、フランス人の祖父に引き取られて育った。さらにその祖父が亡くなった後には、大阪市西成区の児童養護施設で、ワルの仲間たちと暗い少年時代を過ごしたと明かしたという。
「芸能界に入ったのはまだ学生の頃だったので、『可愛がられてご飯を食べさせてくれた』と後悔はないようでした。学校でちゃんと勉強はしなかったけど、俳優をやりながら自分で社会のことを勉強し、人並み以上に知識はあると自負していたのも覚えています。
一方、少年期に孤独な生活を強いられたために、家庭に飢え、撮影で知り合ったテレビ局関係者の一回り上の美人女性と、ほとんど交際期間もないまま、即決で結婚したと言っていました。妻には連れ子がいて、他に自身との間の子供もいるとも話していましたね。ただそんな家庭も順風満帆とはいかなかったようで……」
池田はやがてA子さんの同情を引くように、タトゥーを入れる理由となった自殺未遂の過去を話し始めたのだという。