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「わずか7年で家賃は2.5倍」「近隣住民が警察に連れていかれる」ことも…あまりにスリリングな「アメリカの住宅事情」

『底辺駐在員がアメリカで学んだ ギリギリ消耗しない生き方』より #2

2023/11/11
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 ただ、ニューヨークやサンフランシスコで同じような広さを望むなら、立地にもよりますが最低でも月3000ドル(約45万円)以上になると思いますので、砂漠に囲まれたラスベガスはまだまだマシでございます。

 アメリカでは、家賃を払わずに突然引っ越してしまう人も多いらしく、アパートを借りる場合は契約期間7か月以上からが基本で、家賃1か月分を補償金として入れておくのがルールになっております。

 日本のような敷金、礼金はございません。

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 契約期間が長いほど家賃は下がるため、私は1年契約にしておりますが、更新の時期に毎年値上がりします。今住んでいる45平米のワンルームアパートは、2022年に月900ドルで契約し、今年の契約では月935ドルにアップいたしました。

 また、米国の一戸建て住宅では水道代を別途支払いますが、賃貸物件は水道代が賃貸料に含まれていることが一般的です。

 水道代の支払いがないのはラクで良いのですが、どれだけ使っても同額のため節水意識が薄くなるのでこの制度はどうなのかな?と思ってしまいます。

 水道水は飲めないことはないのですが、飲み水は皆さん購入しております。

ゴミの分別はしない

 夏の暑さが厳しいラスベガスでは、基本的に6~9月の4か月間は24時間家のエアコンが点けっぱなしになります。私の45平米のワンルームアパートの電気代は、夏で約90ドル(約1万3000円)、春秋が約40ドル(約5500円)です。

 自宅から出るゴミの扱いに関しては、州によって、あるいは一軒家か集合住宅かで異なりますが、ラスベガスの安アパートではゴミを分別いたしません。

写真はイメージ ©getty

 生ゴミ、ペットボトル、缶、粗大ゴミだろうが何でもかんでも一緒くたでOK。冷蔵庫でもソファでも普通ゴミに入れておくと、巨大なゴミ回収車がやって来て片付けてくれます。一般人が出す廃棄物で、自動車以外なら何でも、同じ場所に捨てておける雰囲気でございます。

 私が住んでいるような、ゴミの分別がなくて、駐車場に屋根が無い集合住宅は、大体安アパートで、治安の良くないエリアに多いです。

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