さらに、商品に虫が入っていたという品質問題も発生したため、さらに客足が遠のいてしまいました。オープンから5か月で数百万の資金が底をつき、店を閉めることになります。
男性は「頑張って貯めた貯金がなくなるなんて、私は本当に愚かだった。もう二度と起業しようとは思いません」と号泣しながらコメントしていました。
現地事情に詳しい人が口を揃えて「中国のトレンド変化は爆速すぎる」と話す現地で飲食業を営むのは、簡単ではありません。もしかしたら日本以上に難しいかもしれない。新店が次々とオープンしていますが、この栄枯盛衰を目の当たりにした中国の若者は、店のオーナーになりたいと思えなくなるのではないでしょうか。
東南アジア諸国にはびこる中国人詐欺グループ
3つ目は、東南アジアで起きている中国人による詐欺事件について。
最近、日本人がカンボジアを拠点に詐欺を行う事件が話題になりましたが、中国人詐欺グループはより大規模です。彼ら彼女らは、東南アジア各国を拠点に詐欺を行っています。電話やチャットを使って詐欺をするだけでなく、中国で禁止されているオンラインギャンブルの開発や運営も違法で行っています。そして、この詐欺グループに騙されて東南アジアに連れ出されたのが、先ほど紹介したような起業に失敗した中年プログラマーなのです。
こうしたケースは、ニュースでも報じられています。以前、文春オンラインで紹介したカンボジアのシアヌークビル(中国人の「ギャンブル」「詐欺」産業が集中するカンボジアのシアヌークビルに潜入した)も一時期、中国人詐欺集団の巣窟になっていました。
カンボジアのシアヌークビルやプノンペンのほか、ミャンマーやラオスやフィリピンも中国人詐欺グループの拠点として有名です。今回は、ベトナムで起きた事件について詳しく紹介します。
解雇されたプログラマーが詐欺グループの餌食に
46歳プログラマーの中国人男性は、中国で事業の立ち上げに失敗した後、ベトナムでオンラインゲームを開発しているという人に誘われて、ゲーム開発のためにベトナムに行くことになりました。しかし、その誘ってきた人が詐欺グループの一員だったのです。