同級生の母親が気になっていた渥美容疑者の家庭環境
渥美容疑者は江戸川区で育ち、小・中ともに地元の学校に通っていた。当時を冒頭の同級生の母親が振り返る。
「私の息子と渥美君は小学校時代、一緒に遊ぶグループで、ウチに来ていたこともあって覚えていたんです。彼は他の子とも普通に仲良くしていて、家で息子たちとゲームなんかをやっていました。
印象としては、すごくはっきりしている子。『こんにちは』『お邪魔しました』と礼儀正しく言えていて、当時はちゃんと言えて偉いね、なんて思っていました。ただ少し気になったのは、『家に帰っても誰もいないんだよ』と言っていたこと。渥美君には妹さんがいて、どうやら彼のご両親は下の子を手塩にかけていたのか、習い事などに熱心に付き添い、家を空けがちだったようです」
「礼儀正しい子」との評判は、実は渥美容疑者の父による鉄拳制裁がもたらしたものだった。別の同級生の母親が語る。
「渥美君のお父さんはすごい荒れている人で、他の保護者とも当時から全然繋がりがなかったんですよ。渥美君を殴ることもあったみたいですが、特に奥さんのことは、鼻が折れるまで何度も殴っていた。DVがかなり激しい家庭だったので、個人的にはあまり付き合いたいとは思えませんでした。そんなお父さんも後年、肝臓を悪くして亡くなって、お母さんも亡くなったみたいですけど」
もともとは地味でおとなしいイメージだった
渥美容疑者の近況を近隣住民に聞くと、「丸太のような腕」「パンチパーマにジャージ」と、やんちゃな青年そのものといった風体だった。しかし、中学の同級生は、そんな渥美容疑者の変貌ぶりに驚いたという。
「中学時代からヤンキーだった、なんて報じられていますけど、むしろ自分の中では地味でおとなしいイメージだったんです。最近の写真をニュースで見て、『え、あんな体格だったっけ』とびっくりしました。もともとはふかわりょうみたいなマッシュルームカットで、どちらかといえば細身。決して不良のような感じではないです。いい子ちゃんの優等生でもないし、女の子に絡むような大胆なイケメンのポジションを取れるわけでもなく、どこまでも半端なヤツでした」
そんな地味な渥美容疑者だったが、父親譲りなのか、暴力性が徐々に発揮されるようになった。