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「政治の話って言うけど、結局は自分の生活や人生の話」反発を受けた小泉今日子さん(57)がそれでも発信を続ける理由〈森友公文書改ざん〉

『がんばりょんかぁ、マサコちゃん』刊行記念インタビュー#2

2023/12/13
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インタビュー終了後、無言で両腕を大きく広げ…

 小泉さんはかつて読売新聞で書評を連載していた。雅子さんはそれを夫婦で一緒に読むのを楽しみにしていたという。目の前で「友だち」として語ってくれた小泉さんに、雅子さんは感謝の気持ちを伝えた。

「夫も喜んでいると思います。『マサコちゃん、よかったなあ』って。この部屋の中に夫も来ているような気がするんですよね。『マサコちゃんばっかり、いいなあ』って言ってるかも」

 俊夫さんは、今年亡くなったミュージシャンの坂本龍一さんのことが大好きだった。その坂本さんと親交があったという小泉さんは、雅子さんに語りかけた。

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「俊夫さん、あちらで坂本さんのコンサートに行ってるんじゃないですか。坂本さんの訃報を聞いた時、俊夫さんのことをふっと思ったんです。大好きな先輩ですごく優しい方だったから、一緒にお話ししてるんじゃないかなって……」

 インタビューが終わり、帰途につく小泉さんと、見送りに後を追う雅子さん。小泉さんは出口の前で急にくるっと体ごと振り返り、雅子さんと正面から向き合った。しばらく見つめた後、無言で両腕を大きく広げ雅子さんに近づくと、体に腕を回しギュッと抱きしめた。一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに抱きしめ返す雅子さん。そのまま30秒ほど2人で抱き合っていただろうか? 小泉さんが腕をほどいて離れると、雅子さんはつぶやいた。

 

「私、もうこれで死んでもいいかも……」

 すると小泉さん、何事もなかったように冷静な表情で、

「ダメよ、ダメダメ。……見送りはここでいいですから」

 そう言い残すと、一人颯爽と夜の闇へ歩み去っていった。アイドルの“カリスマ”を漂わせながら。ドラマの1シーンのような鮮やかな別れだった。

写真=三宅史郎/文藝春秋

がんばりょんかぁ、マサコちゃん (3) (ビッグコミックス)

宮崎 克 ,魚戸 おさむ

小学館

2023年11月30日 発売

「政治の話って言うけど、結局は自分の生活や人生の話」反発を受けた小泉今日子さん(57)がそれでも発信を続ける理由〈森友公文書改ざん〉

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