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 こういう“細かいこと”はロシア政治を専門にしている先生たちもだいたい知っているのですが、「ロシアの武装強襲ヘリに新しい赤外線妨害装置がついている」といったことまではさすがに把握していません。「それを知ってどうするんだ」という話ではありますが、この角度でロシア軍を観察している人間だっていてもいいでしょう。逆にいえば、そのくらいのことしか比較優位がないので、そこは譲らずにアップデートし続けようと思っています。

 細かい話をちゃんと追い続けていないと話がフワッとしてくるのが自分でもわかるし、そうなったらただの曖昧な話をする人ですからね。

(2)毎週、必ずメルマガを書く

 私はどんなに忙しくても、毎週メルマガを書くようにしています。

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インタビューに応じる小泉氏 ©文藝春秋

 これも細部の話と関連しますが、メルマガでも、本でも、常になにか書いていないと専門知識が更新されていきません。

 おそらく世の中には特定の目的なしに勉強し続けられるという人がいるのだと思いますが、私はできない。だから知識をインプットするためには、まずアウトプット先が決まっていないといけないんです。

 メルマガの執筆のリズムは、毎週木曜日から始まります。

 スマホやパソコンでメモを取れるアプリ「Evernote」に、「その週に起きたニュース」「関連する記事のURL」「その出来事について、自分が考えたこと」をメモのように貼り付けていきます。大体、この作業を週末まで続ける。お昼時にキャンパスに現れるキッチンカーは人気で大行列なんですが、そんな列に並んでいるときに隙間時間を見つけてはスマホを触り、Twitter(現X)を見て気になった情報をぱっぱっとアプリに貼り付けていきます。

 それを2、3日やれば1本のメルマガを書くネタがたまっていきます。

 週末になったら、そのメモを元に記事を書いていく。あとは「その週に出た良い本」と「編集後記」を付けて、すべてが順調に進んだ場合は日曜日中に書き終えて、月曜日朝に配信されるように投稿予約をします。もちろん、こんなに上手くいくことの方が少なく、大体の場合は火曜日にずれ込んでしまったりするんですけどね。

 私は「まぐまぐ」というメルマガサービスを使っています。老舗の業者ですが、なぜ乗り換えないかというと、「まぐまぐ」は決まった配信日から一定期間遅れると強制廃刊されるから。有料メルマガとはいえ、本当に容赦ない(笑)。2014年にロシアがクリミアに侵攻したときは、メディアからの出演依頼・取材が急増して、メルマガを書くのが遅れて、実際に廃刊されました。