「車はステータス」の時代が終わっても、乗り物に夢とロマンを見出す者が絶えることはない。「若者の車離れ」などどこ吹く風、若き“車バカ”たちの情熱に迫る!
今回は、「FUELFEST JAPAN 2023」出展者のなかから「海」さんをご紹介。
コミュニケーションの中心にはいつも車が
昔から実家が中古車販売店をやっていることもあって、ぼく自身も小さい頃から車が大好きでした。両親とも車好きで、もう代々そういう家系という感じですね。
免許を取ってはじめて乗った車は86で、それから父が乗っていた35のGT-Rを譲ってもらって。3年ほど前に、「もう少し古い車にも乗っておきたいな」と思い、このFD(3代目RX-7)を買い足したんですよね。
さすがに2台もスポーツカーがあると維持が大変ですが、ぼくも実家の店で働いているので、改造費はある程度抑えられていると思います。このFDはエンジン周りまで手を入れていて、今後はもう少し高度な弄り方をしていきたいので、これから整備士の学校に通ってしっかり知識を身につけようかなと。今後の仕事にも活かせますからね。
走ることももちろん大好きで、サーキットにはちょくちょく行っています。ただ、このFDはやっぱり古いですし、ロータリーエンジンはデリケートですから、サーキットで走らせるのはもっぱらGT-Rの方なんですよ。FDはなるべくいたわりながら乗って、たまにこういうイベントで展示したり、あとは軽いドライブやデートに使ったりすることが多いですね。
これはあまり理解されないんですけど、ぼくの家庭はいつもコミュニケーションの中心に車があったので、ぼく自身もずっと「車の趣味を共有できる人と付き合いたいな」と思っていて。今交際している女性は、もともとはスポーツカーにあまり興味がなかったのですが、デートの度に車のイベントやレース観戦に付いてきてもらっているうちに、彼女の方もMR2に乗るくらいハマってくれたんですよね。
はじめて大黒ふ頭に連れて行くときは、夜のドライブ中に「ちょっとトイレ行きたいからパーキング寄るね」と、偶然スポーツカーの集会に出くわした風を装ったりもしましたね。色々と姑息な手を使ったなぁと思いますが、今では彼女自身も楽しんでくれているので、理解してもらえて本当によかったと思います。
これからも趣味を共有しながら、この関係を大事にしていきたいですね。