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最新の盗難手口「CANインベーダー」と「リレーアタック」

 最近の盗難手口として主流になりつつあるのが、この「CANインベーダー」と「リレーアタック」と呼ばれる手法だ。

「CANインベーダー」とは、車の配線に専用装置を繋ぎ、車載ネットワークへ接続する手口のこと。ネットワークにアクセスさえできれば、自在に車が操作できてしまうため、根本的な対策にはかなりの費用がかかってしまう。

 佐藤さんが懸念していた「リレーアタック」とは、車のスマートキーから発せられる微弱な電波を、中継機を使って増幅させて車まで繋ぎ、ロック解除やエンジン始動を狙うというやり方。つまり玄関付近など外から電波が拾われやすい場所にスマートキーを置いておくと、その電波を増幅して、簡単に車を解錠できてしまうのだ。

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 こうした被害を防ぐために、「スマートキーは窓や玄関付近に置かず、電波が遮断できる箱に入れる」などの対策が求められている。

佐藤さん(仮名・25歳)にとって「人生で一番高い買い物」だったランクルプラド。460万円で購入したが、2年足らずで盗まれてしまった(佐藤さん提供)

加入していた車両保険でローンを返済

 一目惚れした愛車を失った上に、高いローンだけが残ってしまった佐藤さん。その後、ローンの返済はどうしたのだろうか。

「念のため対人、対物での損害補償と盗難補償をつけた車両保険に入っていたので320万円ほど保険金がおり、ローン返済に充てることができました。毎月の保険料は高くつきましたが、入っておいて本当によかったと思います。保険がおりたことで、沈んでいた気持ちも切り替えることができました」

人気の高級車を手に入れるということは、リスクも付き物

 保険がおりたことで、すぐに新しい車も手に入れられたという。

「次の車は、ランクルと同じくらい憧れていたジープにしました。でも、購入後すぐ派手にぶつけてしまって……。自分にはランクルやジープのような車は縁がないのかなと思って、今は軽自動車に乗っています。

 街中でランクルを見ると、やっぱりかっこいいし、つい目で追っちゃうんですけどね。盗まれた時の絶望感を二度と味わいたくないので、もう乗ることはありません」

 人気の高級車を手に入れるということは、リスクも付き物のようだ。