1ページ目から読む
2/2ページ目

自分の人生をかけて、誰かの人生を照らしたい

 チャンネルが突然切り替わる。すると女の子は顔をあげて、画面に釘付けになる。視線の先にあるのは、テレビに流れる、私の映画。それは、ひとりぼっちの君を、そっと照らす映画。タイトルは『ブルーを笑えるその日まで』。

 大人になった私が、青春や青空やあの頃の記憶、大嫌いだった“ブルー”を笑えるようになって、今も生きて、活動を続けていくこと。それ自体が、誰かの希望になるかもしれないと信じている。

 そうやって私は、自分の人生をかけて、誰かの人生を照らしたい。それがきっと、私が映画を作る理由だ。

ADVERTISEMENT

©2023 ブルーを笑えるその日まで

『ブルーを笑えるその日まで』

STORY
安藤絢子(アン)は学校には馴染めない、ひとりぼっちの中学生。薄暗い立入禁止の階段が唯一の居場所だった。そんなある日、不思議な商店で魔法の万華鏡を貰う。それを覗くと立入禁止の扉が開きその先の屋上には同じ万華鏡を持った生徒、 アイナがいた。二人はすぐに仲良くなり夢のような夏休みを送るのだが、屋上には「昔飛び降り自殺した生徒の幽霊が出る」という噂があった。その幽霊がアイナなのではないかと疑念を抱きながらもお互いにとってかけがえのない存在になっていくのだが…。

STAFF&CAST
監督・脚本:武田かりん/出演:渡邉心結、角心菜、丸本凛、成宮しずく、佐藤ひなた、夏目志乃、片岡富枝/日本/2022年/配給:映日果人/全国公開中