大半の家庭では普通にスーパーで食材を買ってきて、家で調理しています。そのほうがコスパもいいですし、健康にもよいからです。例として紹介した女性と同じように、量り売りを利用しているお金持ちの方々も結構多いように思います。
食べ放題の店には行かない
お金持ちは、常に適量の食事をとることを意識している人が多いため、食べ放題やビュッフェ形式のレストランは概して不評です。
これらの形式のレストランでは、たくさんの種類の料理が並べられているので目移りしてしまい、ついあれもこれもと食べたくなってしまうものです。
行動経済学的にも「お金を払っているのだから、時間制限ギリギリまで食べて、少しでも元をとろう」と考える「サンクコスト効果」がはたらくとされます。
結果、気が付けば食べすぎてしまい、お腹も苦しくなりますし、中長期的に見れば健康に悪影響があることは確実でしょう。そのため、最初からそういうお店には行かない、という合理的な判断をするお金持ちが多いようです。
食べ放題やビュッフェ形式のレストランは一般の方には人気がありますが、それは「少しのお金でより多く食べられるのがお得」というコスパ優先の考え方を、プライスレスな健康にまで適用してしまっている状態です。
健康はお金では買えませんが、不健康はある意味、お金で買うこともできると言えるのかもしれません。
お金持ちは健康などのお金では買えない貴重なものに、コスパ優先の考え方はなじまないことをよく知っています。私たち自身の健康のためにも、彼らの考え方を見習いたいものです。
ファイナンシャルプランナー
1980年、広島県生まれ。30歳のとき、新卒で入社した会社を辞め、不動産テック系のベンチャー企業へ転職。業界内の新規契約数で日本一となり、その実績を認められ執行役員に就任。その後、会社が株式上場を果たした際、主要株主の一人だったことで金融資産が3億円を超え、自身も富裕層の仲間入りを果たす。築き上げた資産を賢く使うための金融知識を持ち、自身の経験をもとに人生を豊かに生きる人を増やしたいとの想いから、ファイナンシャルプランナーに転職。「マネー現代」「Forbes JAPAN CAREER」などに寄稿。『お金持ちは合理的』(すばる舎)が初の著書。